浮気のライン(LINE)は証拠になる?残し方と勝手に見ることの危うさ
浮気のLINEは、中身によって証拠としての重みが大きく変わります。好きだという言葉だけなら親密さ、会う約束なら会っていたこと、ホテルや泊まりの話・肉体関係をうかがわせる言葉なら関係そのものを示す材料になります。残すときは、自分のスマホに届いたものや、たまたま目に入った通知を、日時と相手が分かる形で残すのが基本です。一方で、相手のアカウントに入って見ることには、禁じる法律があります。全体の順番としては、まず浮気の証拠を自分で集める方法と浮気の記録ノートの付け方から始めてください。
LINEの中身で、証拠としての意味が変わる
LINEのやりとりは、それ一つで「浮気があった」と決まるものではなく、何が書かれているかで示せることが違います。法律の場面で問われやすいのは肉体関係の有無で(詳しくは不倫の証拠として有効なもの)、LINEはそこにどれだけ近いかで重みが変わります。
| やりとりの中身 | 示せること | 重みの目安 |
|---|---|---|
| 「好き」「会いたい」などの好意の言葉 | 親密な気持ち | 弱い〜中くらい |
| 会う日時・場所の約束、待ち合わせ | 二人で会っていたこと | 中くらい(写真や明細と組み合わせて生きる) |
| ホテル・泊まり・旅行の話 | 宿泊を伴う関係 | 中〜強い |
| 肉体関係を前提にした言葉や写真 | 関係の中身そのもの | 強い(内容しだい) |
| 家族・配偶者についての言及 | 不倫相手が既婚と知っていたか | 慰謝料の場面で意味を持つ |
裁判所は、出された証拠と全体の事情を合わせて判断します(民事訴訟法247条)。そのため、一つひとつは弱いやりとりでも、日付がホテルの領収書や帰宅の遅い日と重なっていれば、互いを支える材料になります。会う約束のLINEを見つけたら、その日の出来事も浮気の記録ノートに書き足しておきましょう。
証拠として残すときの撮り方
残し方の手順
- トークの画面を、名前とアイコンが入るように撮る。 相手の表示名は変えられるので、可能ならプロフィール画面も撮っておきます。
- 日付の区切りが入るように撮る。 LINEの画面には日付の区切りが表示されるので、それが入る範囲で、前後の流れが分かるよう連続して撮ります。
- 一部だけを切り取らない。 都合のよい部分だけを抜き出すと、相手から「前後の文脈が違う」と言われる材料になります。
- 別のカメラで画面ごと撮る。 スクリーンショットに加えて、端末そのものが写る写真も撮っておくと、どの端末の画面かが分かります。
- 撮った日時と状況をメモする。 「○月○日、自分のスマホに届いた」「家族共用のタブレットに通知が表示された」など、見た経緯を書きます。
写真も録音テープも、裁判では文書に準じる物として扱われます(民事訴訟法231条)。撮った画像は加工しないでください。トリミングや明るさの調整も、後から疑いを招く原因になります。写真全般の撮り方の条件は浮気の証拠写真:意味を持つ写真の条件で詳しく扱っています。
- 相手の表示名とアイコンが写っている
- 日付の区切りが写っている
- 前後の流れが分かるよう連続して撮った
- 端末ごと撮った写真もある
- 見た日時と経緯をメモした
- 加工していない元の画像を、別の場所に複製した
保管の場所
撮った画像を自分のスマホに置いたままにすると、配偶者に見られて消される、あるいは機種変更で失われることがあります。パスワードをかけたクラウドや、家族と共有していない記録媒体に複製を作っておきましょう。分け方は浮気の証拠の保管方法にまとめています。
勝手に見ること・ログインすることの危うさ
相手のIDとパスワードを入力して、別の端末から相手のLINEやメールに入る行為は、不正アクセス禁止法が禁じる「不正アクセス行為」の典型で、条文に配偶者の例外はありません(同法2条4項・3条。罰則は3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金)。ロックのかかっていない端末をその場で見る場合の扱いは、条文だけではっきりしませんが、見たことが知れると話し合いがこじれる別の危うさがあります。端末を見ることとログインの違いは、主に配偶者のスマホで浮気のLINEを見るのは問題かで扱い、自分のスマホへの転送や復元は浮気のLINEを転送・復元してよいかで説明しています。
見つけたLINEの画面を、不倫相手の職場やSNS、親族に送ることも避けてください。刑法230条は、公然と事実を示して人の名誉を傷つける行為を、事実の有無にかかわらず罰の対象にしています。証拠は、話し合いや弁護士への相談、調停・裁判の場で使うものです。
見つけたとき、すぐにしない方がよいこと
LINEで浮気らしいやりとりを見つけると、その場で問い詰めたくなります。けれども、問い詰めた直後にトークを消される・アカウントを変えられることは珍しくありません。順番としては、①自分が見た範囲を記録し、②複製を作って保管し、③話すかどうか・いつ話すかを決める、の流れが安全です。詳しくは浮気の証拠を見つけたらすることで説明しています。
逆に、自分のLINEを配偶者に見られているかもしれないと感じたら、警察庁の不正アクセス対策のページが、パスワードの変更やログイン履歴の画面保存などの手順を案内しています。ほかの証拠の種類も含めた全体像は浮気の証拠になるもの一覧で見比べられます。
よくある質問
Q. LINEのスクリーンショットは加工できるので証拠にならないのでは?
画面の画像は加工ができるため、相手から「作り物だ」と言われることはあります。だからこそ、トーク全体の流れ、相手の名前やアイコン、日付の区切りが入るように撮り、元の画面を後から見せられる状態にしておくことが大切です。画面を別のカメラで撮った写真を添えると、どの端末の画面かも分かりやすくなります。
Q. LINEを見たことを相手に話してもいいですか?
話す前に、何を話したいのかを決めておくのが先です。見た経緯によっては、浮気の話より「勝手に見た」ことが話し合いの中心になってしまい、証拠を消されるきっかけにもなります。先に記録を残して保管し、話す時期と順番は落ち着いて考えましょう。
Q. 消されたLINEは取り戻せますか?
相手のアカウントや端末のデータを、本人に無断で復元・転送しようとすると、不正アクセス禁止法など別の問題が出てきます。消された後にできることと、データ復元業者に頼むときの注意は、別の記事で分けて説明しています。
出典・参考にした公的な情報
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第2条・第3条・第4条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 民事訴訟法 第231条・第247条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 刑法 第230条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 警察庁 不正アクセス対策(被害に遭ったら)(警察庁)
出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。