出会い系サイトの利用は浮気?利用が分かったときの記録と話し合いの準備
この記事のもくじ
配偶者が出会い系サイトを使っていたと分かっても、それだけで「浮気をしていた」とまでは決まりません。登録だけなのか、メッセージを送っていたのか、会う約束や実際の交際まであったのかで、意味の重さは大きく変わります。まずは利用の事実をどの段階まで示せるかを整理し、家計の明細など自分が正当に見られるものを記録してから、話し合いで何を確かめるかを決めましょう。
出会い系サイトの利用が持つ意味の幅
法律では、面識のない異性との交際を希望する人の情報をネットに載せ、利用者どうしが連絡を取り合えるようにする事業を「インターネット異性紹介事業」と呼んでいます(出会い系サイト規制法2条2号)。この事業を始める人は、事務所のある都道府県の公安委員会に届け出る決まりがあり(7条)、利用者が18歳未満でないことを確かめる義務も負っています(11条)。つまり、出会い系サイトは「異性と知り合うこと」そのものを目的にした仕組みです。
ただし、サイトの目的と、配偶者が何をしていたかは別の問題です。利用の事実は、次のように幅があります。
| 利用の段階 | よくある手がかり | 考えられる意味 | 次に確かめたいこと |
|---|---|---|---|
| 登録だけ | 登録完了のメール、少額の初回課金 | 興味を持った、または誘われて登録した | 登録の時期、その後の課金があるか |
| 閲覧・ポイント購入が続く | 毎月の運営会社名の請求 | 継続して使っている | 金額の増え方、使っている時間帯 |
| 特定の相手とやりとり | 通知に出た名前、同じ相手からの連絡 | 個人的な関係を求めている可能性 | 相手の人数、やりとりの期間 |
| 会う約束・外出 | 予定の食い違い、待ち合わせの文面 | 実際に会っていた可能性 | 会った日時と回数 |
裁判で離婚を求める場合の理由として、民法は「配偶者に不貞な行為があったとき」を挙げています(770条1項1号)。利用の段階のどこからが法律上の問題になりうるかは事情ごとの判断で、弁護士が個別に見るところです。このサイトで言えるのは、段階を分けて事実をそろえておくほど、相談したときに話が早いということです。
「出会い系 既婚者」で調べた人が整理しておくこと
最近は、既婚者どうしの出会いをうたうサイトやアプリもあります。配偶者がそうしたサービスに登録していたと知ると、「最初から浮気が目的だった」と感じるのは自然なことです。とはいえ、話し合いで相手に「既婚者向けに登録した=浮気した」と迫ると、「登録しただけ」の一言で議論が止まりやすくなります。
既婚者向けのサービスだった場合も、整理の観点は同じです。
- 登録したのはいつか(自分との関係が変わった時期と重なるか)
- 登録の動機について、相手は何と言いそうか(好奇心、寂しさ、性的な関心など)
- 実際に誰かと会った形跡があるか
- 自分は何が一番つらいのか(隠していたこと、出会いを求めたこと、家計を使ったこと)
最後の「何が一番つらいのか」は、話し合いの議題を決めるうえで大切です。隠されていたことが一番つらい人と、他の人を求めたことが一番つらい人では、相手に求める約束が違ってきます。
明細と家計の記録の残し方
出会い系サイトの利用は、クレジットカードや口座の明細から分かることが多いです。運営会社の名前がサイト名と違う表記で請求されることもあるため、見慣れない請求名を見つけたら、そのまま書き写しておきます。
- 家計の口座や家族カードなど、自分が見る権限のある明細を開く。
- 請求名・日付・金額を1行ずつ書き写すか、明細の画面や紙を自分のスマホで撮る。
- 同じ請求が何か月続いているかを、過去の明細までさかのぼって確かめる。
- 請求の日付と、配偶者の帰宅時間や休日の外出を並べてみる。
- 撮った写真と書き写したメモは、配偶者と共有していない場所に置く。
| 月 | 請求名(明細の表記どおり) | 金額 | 回数 | 同じ月の気になる予定 |
|---|---|---|---|---|
| 8月 | 運営会社名(カナ表記) | 少額 | 1回 | ― |
| 9月 | 同上 | 増加 | 4回 | 土曜の外出が2回 |
| 10月 | 同上 | 増加 | 6回 | 帰宅が遅い日が週2回 |
一方で、配偶者のメールやサイトのアカウントにパスワードを入れてログインし、メッセージを読むことは、不正アクセス禁止法が禁じる行為に当たるおそれがあります。明細から分かる範囲で止め、それ以上を知りたいときにどう動くかは、レシートやカード明細は浮気の証拠になる?家計の記録の残し方と、アプリの場合を扱った配偶者のマッチングアプリ浮気:登録を見つけた後の確かめ方と話し方を参考にしてください。
話し合いの前に決めておく3つのこと
話し合いを始める前に、次の3つを紙に書いておくと、相手の言い分に振り回されにくくなります。
一つ目は、話し合いの目的です。事実を知りたいのか、利用をやめてほしいのか、この先の夫婦関係を考えるための材料がほしいのか。目的が違えば、最初の質問も変わります。
二つ目は、自分が示す事実の範囲です。明細の請求のように、自分が正当に見たものだけを示します。どうやって知ったかを聞かれたときに、迷わず答えられるものに絞っておくと、話がそれにくくなります。
三つ目は、その日に決めないことです。離婚するか、親に話すかといった大きなことは、相手の説明を聞いた日には決めないと先に決めておきます。
文例:「カードの明細に、知らない会社名で毎月の請求があった。調べたら出会い系サイトの運営会社だった。いつから、何のために使っていたのかを聞きたい。今日は話を聞くだけにして、どうするかは後で決めたい。」
話し合いの進め方そのものは、浮気の話し合いの進め方:場所・時間・議題を決めて感情的にならないコツにまとめています。相手が否定したときや、会っていたことを認めたときに次の一歩を決めるには、証拠として何が意味を持つかを知っておくと役立ちます。全体の流れを見直したい人は、浮気の兆候20項目:思い込みを避けて確かめるための記録の付け方から読むと、出会い系の件を他の変化と並べて見られます。妊娠中に疑いを持った人は、妊娠中に夫が浮気したら:体調を守りながら今できること・後でよいことも参考にしてください。
利用の相手が18歳未満かもしれないと感じたら
メッセージの内容などから、配偶者のやりとりの相手が18歳未満かもしれないと感じた場合は、夫婦の浮気の問題とは別の重さを持ちます。出会い系サイト規制法は、サイトを使って児童を性交等の相手方となるよう誘う行為などを禁じており、その目的は児童を犯罪から守ることにあります(1条)。
この場合は、夫婦の話し合いで済ませようとせず、警察相談専用電話(#9110)など公的な窓口に相談してください。窓口の番号と受付時間は浮気・不倫の相談先一覧:悩み別の窓口と番号・受付時間の早見表にまとめています。
よくある質問
Q. 既婚者向けをうたうサイトに登録していた場合は、浮気と考えるべきですか?
既婚者どうしの出会いを目的にしたサイトに自分から登録した点は、配偶者以外との交際を求めていたかを考える材料になります。ただ、登録と実際の交際は別の事実なので、会っていたかどうかは別に確かめる必要があります。登録の時期、課金の続き方、外出の予定の変化を並べて見てください。
Q. 利用料の請求が家計から出ていた場合、お金の話として返してもらえますか?
夫婦の生活費は、資産や収入などの事情を考えて分担するものとされています(民法760条)。家計から出た利用料をどう扱うかは、まず夫婦の話し合いで決めることで、合意した内容は書面に残しておくと後で確かめやすくなります。
出典・参考にした公的な情報
- インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律 第1条・第2条・第6条・第7条・第11条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 民法 第760条・第770条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。