浮気・不倫の基礎と相手別の入口 / 早見表

浮気率はどのくらい?司法統計で分かる「異性関係」の割合と数字の読み方

この記事のもくじ
  1. 浮気率の答え:司法統計で分かる「異性関係」の割合
  2. 早見表:婚姻関係事件の申立ての動機(令和7年)
  3. この統計に入っていない人:協議離婚と、申し立てない夫婦
  4. ネットの「浮気率○割」を根拠にしないほうがよい理由
  5. 浮気率より自分の状況を確かめるために

「浮気率」を公的な統計で確かめると、答えられるのは家庭裁判所に夫婦関係の調停などを申し立てた人のうち、何割が動機に「異性関係」を挙げたかまでです。司法統計年報(家事編)令和7年では、夫が申し立てた事件の11.9%、妻が申し立てた事件の12.8%で「異性関係」が動機に挙がっていました(筆者の計算)。これは世の中で浮気している人の割合ではありませんが、出どころがはっきりした数字です。この記事では、この統計の読み方と、ネットで見かける浮気率の数字を根拠にしないほうがよい理由を整理します。

浮気率の答え:司法統計で分かる「異性関係」の割合

最高裁判所の司法統計年報(家事編)令和7年の第19表は、婚姻関係事件を申し立てた人が挙げた動機を、夫・妻の申立人別に数えています。動機の区分は「性格が合わない」「異性関係」「暴力を振るう」「酒を飲み過ぎる」「性的不調和」「浪費する」「病気」「精神的に虐待する」「家庭を捨てて省みない」「家族親族と折り合いが悪い」「同居に応じない」「生活費を渡さない」「その他」「不詳」です。動機は、申立人の言う動機のうち主なものを3個まで挙げる方法で重複して集計されています。

  • 夫が申し立てた事件:15,355件のうち、「異性関係」を挙げたのは1,823件
  • 妻が申し立てた事件:42,136件のうち、「異性関係」を挙げたのは5,393件
  • 合計:57,491件のうち7,216件

割合にすると、夫の申立ての11.9%、妻の申立ての12.8%、合計では12.6%です(筆者の計算。小数第2位を四捨五入)。おおむね8件に1件の申立てで、異性関係が動機の一つに挙がっていることになります。

この数字を読むときは、次の3点を外さないでください。

  1. 浮気をした人の割合ではない。 家庭裁判所に申し立てた人の中での割合です。
  2. 「異性関係」は統計の区分名。 法律上の不貞行為と同じ意味ではなく、誰の異性関係かも表には分けて書かれていません。
  3. 重複集計。 1件で最大3つの動機が数えられているので、動機ごとの件数を足すと総数を超えます。

早見表:婚姻関係事件の申立ての動機(令和7年)

第19表のうち、件数の多い動機を並べました(表にない名前つきの動機は、夫・妻とも「異性関係」より件数が少ないことを原表で確かめています)。割合は、それぞれの申立人の総数に対する割合です(筆者の計算)。

早見表:申立ての動機別の件数と割合(司法統計年報 家事編 令和7年 第19表)
動機 夫の申立て(15,355件) 妻の申立て(42,136件)
性格が合わない 9,004件(58.6%) 15,646件(37.1%)
精神的に虐待する 3,320件(21.6%) 10,995件(26.1%)
生活費を渡さない 825件(5.4%) 12,137件(28.8%)
暴力を振るう 1,367件(8.9%) 7,025件(16.7%)
異性関係 1,823件(11.9%) 5,393件(12.8%)
浪費する 1,784件(11.6%) 3,463件(8.2%)
性的不調和 1,524件(9.9%) 2,695件(6.4%)
家族親族と折り合いが悪い 1,685件(11.0%) 2,315件(5.5%)

第19表に載っている12の動機(「その他」「不詳」を除く)をすべて照らし合わせると、「異性関係」は夫の申立てでは「性格が合わない」「精神的に虐待する」に次ぐ3番目、妻の申立てでは「性格が合わない」「生活費を渡さない」「精神的に虐待する」「暴力を振るう」に次ぐ5番目でした。浮気は夫婦の争いの理由として目立つ話題ですが、家庭裁判所の申立てで見ると、性格の不一致や精神的な虐待、生活費の問題のほうが多く挙がっています。

この統計に入っていない人:協議離婚と、申し立てない夫婦

司法統計の婚姻関係事件は、家庭裁判所に調停などを申し立てた夫婦だけの数字です。厚生労働省の人口動態統計(確定数)では、令和7年(2025年)の離婚件数は17万9073組でした。夫婦の話し合いで離婚届を出す協議離婚は、家庭裁判所を通らないので、第19表には入っていません。

また、婚姻関係事件には離婚を求める申立てだけでなく、夫婦関係を元に戻すための円満調整の申立ても含まれます。反対に、浮気があっても誰にも相談せず関係を続けている夫婦、話し合いで解決した夫婦は、どの統計にも現れません。

つまり、司法統計の12%前後という数字は「浮気が原因で離婚する人の割合」でも「浮気している人の割合」でもなく、家庭裁判所で争いになった夫婦のうち、異性関係が理由の一つに挙がった割合です。調停の期間など、同じ統計の別の表の読み方は離婚調停にかかる期間を司法統計で見る記事で扱っています。

ネットの「浮気率○割」を根拠にしないほうがよい理由

検索すると「既婚男性の○割が浮気経験あり」「女性の浮気率は○%」といった数字がたくさん出てきます。こうした数字の多くは、企業やメディアのアンケートです。アンケートそのものが悪いわけではありませんが、次の点で数字が大きく変わるので、一つの数字を根拠に自分の状況を判断しないほうが安全です。

確かめる点 数字が変わる理由
「浮気」の定義 体の関係だけか、二人きりの食事やメッセージまで含めるかで割合が変わる
期間 「これまでに一度でも」か「今」かで大きく違う
聞いた相手 ネット調査のモニター、特定のアプリの利用者など、偏りがある
回答の仕方 匿名でも、自分の浮気を正直に答えにくい
調査した組織 探偵社やアプリ運営会社など、結果に関心のある組織の調査がある
人数と年 回答者が少ない、何年も前の調査が使い回されている

「浮気率 世界」のような国別の比較も同じです。国によって質問の言葉や調査の方法がそろっていなければ、数字を並べて順位をつけることに意味はありません。

浮気率を知りたくなるのは、「みんなしていることなのか」「うちだけなのか」を確かめたい気持ちからかもしれません。ただ、世の中の割合がどうであっても、目の前の相手が浮気をしたかどうか、これからどうするかは、割合では決まりません。

浮気率より自分の状況を確かめるために

統計の数字の代わりに役立つのは、自分の身の回りで確かめられる事実です。

統計は、社会全体の傾向を知る手がかりにはなりますが、あなたの家庭のことを決めるものではありません。数字に振り回されず、自分の状況の事実から考えていきましょう。

よくある質問

Q. 女性の浮気率と男性の浮気率は、統計でどちらが高いと分かりますか?

司法統計の申立ての動機は、家庭裁判所に申し立てた人が挙げた理由を数えたもので、浮気をした人の男女別の割合を表すものではありません。表からは、夫が申し立てた事件と妻が申し立てた事件で「異性関係」が挙がった割合が分かるだけで、誰の異性関係なのかまでは区分されていません。男女別の浮気率を示す数字を見かけたら、誰に何を聞いた調査かを先に確かめてください。

Q. 世界の浮気率の国別ランキングは信じてよいですか?

国ごとに言葉の意味や質問の仕方、調査の対象がそろっていないと、数字を並べて比べることには無理があります。ランキングを見たときは、調査した組織、調査の年、各国で何人に聞いたか、「浮気」をどう定義したかが書かれているかを確かめてください。これらが書かれていない数字は、話題として読む程度にとどめるのが無難です。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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