探偵・浮気調査の選び方と費用 / 悩み整理

浮気調査のその後:結果を離婚・再構築・慰謝料にどう使うか

この記事のもくじ
  1. 浮気調査のその後:目的別に必要な範囲と相談先の早見表
  2. 結果を受け取ったら、最初の1週間ですること
  3. 離婚・慰謝料に使うとき:弁護士に見せるまでの順番
  4. 再構築に使うとき:結果を「責める材料」にしない
  5. 結果がはっきりしないとき・追加で調べるか迷うとき

浮気調査の結果は、離婚・慰謝料・再構築・事実の確認のどれに使うかで、必要だった調査の範囲も、次に相談する先も変わります。まずは報告書を誰にも見せずに保管し、何が書かれていて何が書かれていないかを確かめます。そのうえで、離婚や慰謝料を考えるなら弁護士へ、やり直したいなら夫婦の話し合いや夫婦カウンセリング、家庭裁判所の円満調停へ、という順で進めます。探偵業者は調べて報告するところまでで、相手との交渉はできません。

浮気調査のその後:目的別に必要な範囲と相談先の早見表

調査の前に目的を決めていた人も、まだの人も、結果を手にした今、もう一度この表で自分の目的を確かめてください。

早見表:目的ごとの必要な範囲と、結果を受け取った後の相談先
目的 調査で必要になりやすい範囲 結果を受け取った後の相談先
離婚 民法770条1項1号の「不貞な行為」を説明できる記録(誰と・いつ・どこで) 離婚を扱う弁護士。話し合いが難しければ家庭裁判所の調停
配偶者への慰謝料 上と同じ記録。関係が続いていた期間が分かる材料 不倫慰謝料を扱う弁護士
不倫相手への慰謝料 上の記録に加え、相手が誰か。相手が既婚と知っていたかに関わる事情 同上(相手の特定の方法も含めて相談する)
再構築 浮気が続いているか、終わったかが分かる範囲 夫婦の話し合い、夫婦カウンセリング、円満調停
事実の確認 疑っていた日に何があったか 結果を見て、上の4つのどれに進むかを決める

不倫相手に慰謝料を求めるときは、民法709条・710条(不法行為と精神的な損害)や719条(共同して加えた損害)の考え方が土台になります。最高裁の平成31年2月19日の判決は、不倫相手は特段の事情がない限り、夫婦を離婚させたことについての慰謝料(離婚慰謝料)は負わない、と判断しました。不貞行為そのものについての責任とは分けて考えられています。条文と判決の読み方は不貞行為の慰謝料は民法の何条?709条・719条・724条と最高裁の考え方にまとめています。

結果を受け取ったら、最初の1週間ですること

報告書を受け取った直後は、怒りや悲しみで手が震えるような状態になりがちです。次の順番を紙に書いて、1つずつ進めてください。

  1. 報告書の中身を確かめる。 調査した日と時間、場所、写真や動画が何を写しているか。契約のときに受け取った書面の「調査の内容・期間・方法」「報告の方法及び期限」(探偵業法8条2項)と見比べ、約束どおりの報告かを見る。読み方は浮気調査の報告書には何が書かれる?受け取ったら確かめる項目へ。
  2. 原本と写しを分けて保管する。 原本は家の外、写しは相談に持っていく用。データは自分だけが開ける場所に2か所以上。
  3. 相手に見せない、問い詰めない。 結果を突きつけたくなっても、相談先と方針を決めるまで待つ。
  4. 目的を見直す。 結果を見て気持ちが変わってよい。上の早見表で、いまの目的を1つ選ぶ。
  5. 相談の予約を入れる。 離婚・慰謝料なら弁護士、やり直しなら夫婦カウンセリングなど。予約の日を決めると、それまで待つ理由ができる。
  6. 調査資料の扱いを確かめる。 探偵業者の手元に残る写真や記録をいつ・どう処分するかは、契約前の書面に書かれる事項です(8条1項9号)。不明なら書面で問い合わせる。

自分の気持ちが追いつかないときは、手続きの前に浮気されたらどうする?今日すること・急がなくてよいこと・気持ちの整理を読んでください。

離婚・慰謝料に使うとき:弁護士に見せるまでの順番

離婚や慰謝料に結果を使うなら、相手に何かを伝える前に弁護士に見てもらうのが基本の順番です。探偵業法が定める探偵業務は、実地の調査とその報告までです(2条1項)。国民生活センターは2016年の注意喚起(アダルトサイトのトラブル解決をうたう探偵業者についての資料)で、弁護士などの資格がなければ返金の交渉はできず、弁護士法72条に違反する可能性があると伝えています。他人に代わって慰謝料を請求したり示談を交渉したりするのも、探偵業者ではなく弁護士の仕事です。

弁護士に相談するときは、次の物をそろえておくと話が早く進みます。

  • 調査報告書の写し(写真・動画のデータを含む)
  • 浮気に気づいた日から今日までの時系列のメモ(日付・出来事・自分が見聞きしたこと)
  • 夫婦の基本情報(結婚した年、子どもの年齢、収入、住まい)
  • 自分がどうしたいか(離婚したいのか、慰謝料だけ求めたいのか、迷っているのか)

慰謝料の請求には、損害と加害者を知った時から数える期間の制限があります(民法724条)。いつから数えるかは事情によって考え方が分かれるので、不倫の慰謝料の時効は3年と20年:いつから数えるかの考え方で仕組みを確かめ、結果を長く寝かせないでください。離婚調停で記録を出す時期は離婚調停で浮気の証拠はどう使う?出す時期と出し方の考え方で扱います。相談先の選び方は離婚の弁護士の選び方:浮気が原因の事件で確かめる5つのことが参考になります。

再構築に使うとき:結果を「責める材料」にしない

やり直しを選ぶ場合、調査の結果は事実を共有して、これからの約束を決めるための材料として使います。結果を何度も突きつけて相手を責め続けると、話し合いが責める側・謝る側に固定され、約束の中身に進めなくなります。

話を切り出すときは、結論と次の一歩を短く伝える形が使いやすいです。

文例:「あなたが〇月〇日に会っていた人のことを、私は知っています。責めるために話すのではなく、これからも夫婦を続けるかを一緒に考えたい。今週末に1時間、話す時間をとってほしい。」

二人だけで話すと感情がぶつかる場合は、第三者を入れる方法があります。民間の夫婦カウンセリングのほか、家庭裁判所の夫婦関係調整調停(円満)は、夫婦関係を回復するための話合いの場で、離婚するか迷っている場合にも使えると裁判所が案内しています。再構築の進め方の全体は浮気からの再構築:やり直すと決める前の確認と、続けるための約束に、話し合いが進まないときの選択肢は夫婦で話し合いができないとき:第三者を入れる方法と円満調停という選択肢にまとめています。

結果がはっきりしないとき・追加で調べるか迷うとき

報告書を読んでも、浮気かどうか決めきれないことがあります。会っていた相手が誰か分からない、一度だけの記録しかない、といった場合です。そのときは、何が分かって何が分からなかったかを書き出し、目的に照らして「足りない部分」が何かを言葉にします。

  • 離婚・慰謝料が目的で記録が足りない → 弁護士に報告書を見せ、追加で何が要るかを聞いてから、追加の調査を考える
  • 再構築が目的 → 記録の多さより、話し合いで何を確かめたいかを決める
  • そもそも浮気がなかったかもしれない → 疑いの元になった出来事をもう一度整理する

追加の調査を頼むなら、前回の報告書を持って、同じ条件で見積もりを取り直します。

証拠が取れなかった場合の費用の扱いや次の選択肢は、次の記事浮気調査で証拠が取れないときは:費用の扱い・次の調査・考え直すことで詳しく扱います。結婚していない恋人の調査結果の使い道は、前の記事彼氏や彼女の浮気調査は頼める?結婚していない場合の目的と費用と見比べてください。

よくある質問

Q. 調査の報告書を、そのまま配偶者や不倫相手に送ってもよいですか?

送る前に立ち止まってください。報告書を見せると、相手が言い分を用意したり、行動を変えたりして、その後の話し合いや手続きが進めにくくなることがあります。不倫相手の職場や家族に送れば、名誉毀損などで逆に責任を問われるおそれもあります。誰に・いつ・どう見せるかは、目的に合わせて弁護士や相談先と決めましょう。

Q. 結果を受け取ってから時間がたっても使えますか?

報告書そのものに使用期限があるわけではありませんが、慰謝料の請求には民法724条の期間の制限があり、夫婦の関係や不倫の状況も時間とともに変わります。離婚や慰謝料を考えているなら、受け取ってから長く寝かせず、早めに弁護士に見てもらう方が選択肢を残せます。

Q. 結果を見て、目的を変えてもよいですか?

変えてかまいません。離婚のつもりで調べた結果、やり直したいと思うこともあれば、その逆もあります。目的を変えたら、相談先も変わるので、この記事の早見表で次の相談先を選び直してください。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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