子どもと親権 / 文例

離婚を子供にどう伝える?年齢別の伝え方の例と避けたい言葉

この記事のもくじ
  1. 伝える前に決めておく4つのこと
  2. 年齢別の伝え方の例
  3. 浮気が原因のとき、どこまで話すか
  4. 避けたい言葉と、言い換えの例
  5. 伝えたあとにすること

離婚を子どもに伝えるときは、子どものせいではないこと、これからの暮らしがどう変わるか(変わらないか)、両方の親が子どもを大切に思っていることを、年齢に合わせた言葉で伝えます。浮気が原因でも、浮気の中身を話す必要はありません。この記事では、裁判所の資料にある5つの年代に合わせて、伝え方の文例を示します。文例は、資料の考え方に沿って書いた一例です。家庭の事情に合わせて言葉を変えて使ってください。

伝える前に決めておく4つのこと

いきなり話し始めると、親の感情が言葉に出てしまいます。伝える前に、次の4つを決めます。

伝える前の確認表
決めること 考え方
誰が伝えるか 二人そろって伝えられるなら、そろって。難しいときは、落ち着いて話せる親が一人で。きょうだいがいるときは、年齢差があっても同じ場で一度伝え、あとで個別に話す時間をとる
いつ・どこで 子どもの予定(試験・行事・習い事)を避け、時間に余裕がある日に。外出先ではなく、落ち着ける自宅で
何を伝えるか ①子どものせいではない ②これから暮らしがどう変わるか/変わらないか ③離れて暮らす親ともつながっていられるか
伝えないこと 浮気の事実・相手・証拠、お金の争い、一方の親への不満。裁判所の手続の書類も見せない

裁判所の資料は、父母の不和や別居、離婚は子どものせいではないことも伝えるとよいとしています。また、仮に子どもが知りたがっても、お互いの言い分を子どもに伝えたり、裁判所の手続に関する書類を見せたりすることは、子どもを紛争に巻き込む行為だと述べています。

年齢別の伝え方の例

年代の区分は、裁判所のビデオ(年代別説明編)に合わせています。

0歳頃〜3歳頃

言葉の意味より、声のトーンと表情が伝わる年代です。資料も、言葉で表現できなくても、親の表情や声から落ち込みやイライラを感じとっていると述べています。内容は短く、穏やかに、毎日の生活が続くことを中心に伝えます。

「パパとママは、別々のおうちで暮らすことになったよ。〇〇ちゃんのことは、パパもママも大好き。ごはんもお風呂も、〇〇ちゃんが困らないようにするからね」

この年代は、話すこと以上に、お世話をする人・生活のリズムを変えないことが安心につながります。

4歳頃〜小学校入学頃

資料によると、この年代は自分の行動や気持ちと周りの出来事を結びつけて理解する特徴があり、「自分のせいで喧嘩しているのでは」と不安になることがあります。「あなたのせいではない」を、はっきり言葉にします。

「パパとママは、一緒に暮らすのがむずかしくなったの。これは〇〇が何かしたからじゃないよ。〇〇がいい子でも、そうじゃなくても、パパもママも〇〇が大好きなのは変わらないよ」

小学校低学年頃

争いはわかっても理由までは理解できず、親の板挟みになりやすい年代です。資料は、自分を責めたり、よい子にしていれば仲直りするかもと期待して無理をしたりする子がいると述べています。

「パパとママは、二人で話し合って、別々に暮らすことに決めたよ。大人どうしのことで、〇〇が仲直りさせようとしなくていいんだよ。〇〇は、泣いても、怒ってもいい。思ったことは、パパにもママにも言っていいからね」

小学校高学年頃

離婚や別居の意味、理由や背景が、ある程度わかるようになります。両方の親の考えがわかるぶん、心の中は複雑で、気持ちを言葉にしにくい面もあります。資料は、どちらかの味方について一方の親に強い嫌悪感を示す子もいるとしています。

「パパとママは、夫婦としては続けられないと決めたの。理由は大人の問題だから、細かいことは話さないけれど、〇〇の気持ちはちゃんと聞きたい。いまの気持ちを、うまく言えなくてもいいから、話したくなったら教えてね。パパもママも、〇〇のことを大切に思っているよ」

この年代には、一方の親の悪口を言わない、という姿勢が特に重要です。子どもが「パパはひどい」と言い出したときも、同調せず、「そう感じたんだね」と気持ちだけを受け止めます。

中学生以上

学校や友人関係など家庭の外を大切にして自立が進みますが、困ったときにはまだ親に頼りたいと思っています。進路や住まいに関わる話は、決める前に意見を聞く姿勢を見せます。

「離婚することにした。理由の細かいところは、大人の間のことだから話さないけれど、これから住む場所と学校のことは、決まる前に〇〇の意見を聞きたい。決めるのは私たちだけれど、〇〇に関わることだから、知らされないまま進めたくないんだ」

子どもの意向は、家庭裁判所の手続でも考慮されます。15歳以上の子の意見の扱いは親権は子供が選べる年齢がある?15歳以上の意見の聴取と子の気持ちで説明しています。

浮気が原因のとき、どこまで話すか

子どもが「どうして離婚するの?」と聞いたときの答え方を、3つの深さに分けます。

  1. 浅い答え(どの年齢でも使える):「大人どうしの関係が、うまくいかなくなったからだよ」
  2. やや深い答え(高学年以上):「信頼できなくなることがあって、一緒に暮らし続けるのは難しいと考えたんだ。詳しいことは、大人の問題だから話さないね」
  3. 答えない選択:「そのことは、いまは話さないと決めているよ。あなたに話せる日が来たら話すね」

浮気の事実を伝えるかどうかに、法律上の決まりはありません。裁判所の資料は、一方の親を非難することも子どもを争いに巻き込む行為としています。民法817条の12は父母が互いに人格を尊重して協力する責務を定めており、法務省のQ&Aは、暴言や誹謗中傷などがこの責務に反すると評価されることがありうるという考え方を示しています。子どもに相手の浮気を話す行為が評価されるかは個別の事情で変わりますが、伝えることで子どもが負う負担は小さくありません。

子どもが浮気に先に気づいていた場合は親の浮気に子供が気づいたとき:その場の対応と年齢別の説明の仕方を読んでください。

避けたい言葉と、言い換えの例

避けたい言葉 子どもに起きやすいこと 言い換えの例
「あなたのためにずっと我慢してきた」 自分が原因だと感じる 「大人の事情で、別々に暮らすことになった」
「パパ(ママ)のせいでこうなった」 一方の親を嫌う、または自分を責める 「二人で話し合って決めたよ」
「もうあの人には会わなくていい」 会いたい気持ちを隠すようになる 「会いたいときは言ってね。会い方は大人で決めるよ」
「あなたはママ(パパ)の味方だよね」 板挟みになる 「どちらのことも好きでいていいんだよ」
「泣かないで。強くなって」 気持ちを出せなくなる 「泣いてもいいよ。そばにいるよ」
「パパ(ママ)に伝えておいて」 親同士の連絡役になる 親同士で直接連絡する

最後の「伝言を頼まない」は、裁判所の資料が親子交流の場面で述べていることです。伝言を頼むと、子どもを父母の板挟みにしてしまいます。

伝えたあとにすること

一度話して終わりにせず、子どもが質問や気持ちを出せる機会を続けます。

離婚の全体像と、子どもに関して決めることは浮気と子供:影響を小さくするために親ができることと決めることで確かめられます。

よくある質問

Q. 離婚の話は、いつ子供に伝えるのがよいですか?

決まった日はありませんが、裁判所の資料は、別居や離婚で暮らしが変わるとき、子どもが少しでも安心できるよう年齢に合わせてこれからのことを伝えるとしています。引っ越しや転校のように子どもの生活に関わる変化は、実行の前に伝えるほうが、子どもが見通しを持ちやすくなります。試験や行事の直前は避けるなど、子どもの予定も考えて日を選びます。

Q. 子供に「どっちと暮らしたい?」と聞いてもよいですか?

子どもの意向は大切にされますが、聞き方に注意が必要です。決めるのは親であること、どちらを選んでも責められないことを先に伝えます。法務省のQ&Aは、子の意向に反する判断をする場合は、なぜそう判断したかを子に伝えることが望ましい場合もあるとしています。

Q. 浮気が原因だと、子供に正直に話すべきですか?

離婚の理由を問われたときは、「大人どうしの関係がうまくいかなくなった」という範囲で答え、浮気の事実や相手、時期までは話さない形が、裁判所の資料の考え方(一方の親を非難しない、争いに巻き込まない)に沿います。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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