離婚が子供に与える影響は?年齢別の様子の目安と親が気をつけたいこと
この記事のもくじ
離婚が子どもに与える影響は、年齢によって現れ方が違います。裁判所が父母向けに公開している資料は、子どもを0歳頃から中学生以上まで5つの年代に分け、それぞれの発達の特徴と、父母の争いから受ける影響を示しています。この記事では、その整理をもとに年齢ごとに親が気をつけたい接し方と、子ども自身・親が使える相談先をまとめます。浮気が原因の場合に共通する考え方は浮気と子供:影響を小さくするために親ができることと決めることにあります。
年齢別に見る、離婚前後の子どもの様子と気をつけたいこと
裁判所の資料の整理を、親の動きにつなげて表にしました。影響の現れ方には個人差があり、表は「こうなる」という予告ではなく、様子を見るときの目安として使ってください。
| 年代 | 資料にある特徴 | 親が気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 0歳頃〜3歳頃 | 言葉にできなくても、親の表情や声から争いを感じとる。食欲や体調に出ることもある | 生活のリズム(食事・睡眠・お世話をする人)を急に変えない。親の怒鳴り声や泣き声を聞かせない |
| 4歳頃〜小学校入学頃 | 自分の行動と周りの出来事を結びつけて考えるため、「自分のせい」と不安になることがある | 「あなたのせいではない」を言葉にして繰り返す。離れて暮らす親とも会えることを伝える |
| 小学校低学年頃 | 争いはわかるが理由はわからず、板挟みになりやすい。やる気をなくす子、無理をして「よい子」にふるまう子もいる | 「しっかりしているね」と頼りすぎない。甘えてよい、困ったと言ってよいと伝える |
| 小学校高学年頃 | 離婚や別居の意味がわかる。平気そうでも内面は複雑で、片方の親の味方について他方を強く嫌う子もいる | 一方の親の悪口を言わない。気持ちを言葉にする手伝いをする(「悲しい? 腹が立つ?」と選択肢を出す) |
| 中学生以上 | 家庭の外の活動を大切にして自立が進むが、困ったときは親に頼りたい | 子どもの予定を優先する。進路や住まいの話は、決まる前に意見を聞く |
表の中で、年齢を問わず共通するのは「争いを見せない」「子どものせいではないと伝える」の2点です。浮気や離婚の話題が出る場所と時間を子どもの目と耳から離すだけでも、子どもが受ける負担は変わります。
子どもに影響しやすいのは、父母の争いと生活の変化
裁判所の資料は、父母が争っている場面を子どもが見たり聞いたりすること、夫婦の問題を相談されたり一方の親を非難されたりして争いに巻き込まれることを、子どもを巻き込む行為として戒めています。親の離婚を考えるときは、離婚するかどうかに加えて、「争いの中に子どもがいないか」も見ておく必要があります。
あわせて、離婚前後は子どもの生活が変わる場面でもあります。次の変化がいつ起きるかを、事前に子どもへ伝えられるよう整理しておくと、見通しを持たせやすくなります。
- 住まい(引っ越し、実家に戻る、同じ家に住み続ける)
- 学校・園(転校、通学路の変化、送り迎えをする人の変化)
- 名字(親が名字を変えるとき、子の名字をどうするか)
- 離れて暮らす親との交流(会う頻度、方法、連絡の取り方)
- お金(習い事や進路に関わる養育費の取り決め)
別居が先に来る場合は別居するとき子供をどうする?連れて出る前に考えたいことも確かめてください。名字の変更は離婚後の子供の苗字はどうなる?変えるときの家庭裁判所の手続きに、子どもの前の言い争いが続く場合は子供の前での夫婦喧嘩が続くときにあります。それぞれの手続は、離婚・別居で子供が転校するとき:手続きと学校への伝え方、離婚後の子供の苗字はどうなる?変えるときの家庭裁判所の手続き、親子交流(面会交流)とは?決め方と取り決めておく内容で説明します。
法律のうえでも、親は子どもに配慮する責務を負っています。民法817条の12は、父母が子の人格を尊重し、年齢や発達の程度に配慮して養育しなければならないと定めています。法務省のQ&Aは、この「人格の尊重」に子の意見や意向を適切な形で尊重する趣旨が含まれるとし、子の意向に反する判断をする場合は、なぜそう判断したかを子に伝えることが望ましい場合もあるとしています。決めるのは親でも、子どもに「知らされないまま決まった」と感じさせない、という考え方です。
様子の変化の見分け方と、相談を考える目安
子どもは「つらい」と言葉にしないまま、行動や体に出すことがあります。離婚の前後は、次の点を普段の様子と比べて見ておくと、変化に気づきやすくなります。
| 見る点 | 気づきやすい変化の例 |
|---|---|
| 食事・睡眠 | 食欲が落ちた、夜中に起きる、寝つきが悪い |
| 学校・園 | 行き渋り、忘れ物の増加、成績や宿題への意欲の低下 |
| 人との関わり | 友人と遊ばなくなった、親の顔色をうかがう、急に甘える |
| 体の不調 | 腹痛や頭痛の訴えが続く |
| 感情 | 怒りっぽい、泣きやすい、「自分のせいだ」と話す |
変化が数日で戻らず続くときは、親だけで抱えず、担任や養護教諭、かかりつけの小児科、市区町村のこども家庭センターなどに伝えます。医療や心理の判断は専門職が行うことなので、サイトの表で「異常かどうか」を決めようとしないでください。離婚の伝え方に迷うときは、避けたい言い方や年齢別の文例を離婚を子供にどう伝える?年齢別の伝え方の例と避けたい言葉にまとめています。親の浮気に子どもが気づいたときの対応は親の浮気に子供が気づいたとき:その場の対応と年齢別の説明の仕方へ。
子どもと親が使える相談先
家庭の中で抱えきれないときは、外の窓口を使えます。ここでは、子ども自身が使える窓口と、親が使える窓口を分けて挙げます。窓口の全体の一覧は、浮気・不倫の相談先一覧:悩み別の窓口と番号・受付時間の早見表で確かめられます。
| 窓口 | 番号など | 誰が使うか | 受付 |
|---|---|---|---|
| 24時間こどもSOSダイヤル(文部科学省) | 0120-0-78310(通話無料) | 子ども本人、保護者 | 24時間 |
| 子どもの人権110番(法務省) | 0120-007-110。LINEの人権相談もある | 子ども本人 | 平日8:30〜17:15(一部のIP電話からはつながらない) |
| こども家庭センター(市区町村) | 住んでいる市区町村の窓口 | 子育て中の親、子ども | 窓口ごと |
こども家庭庁によると、こども家庭センターは、すべての妊産婦・子育て世帯・こどもに対して母子保健と児童福祉の両面から包括的な支援を行う窓口で、市区町村が設置するよう努めることになっています(設置状況は市区町村で異なるため、役所の子育て担当課に確かめてください)。学校については、担任や養護教諭など子どもが話せる大人が誰かを確かめ、家庭の状況が変わることを親から伝えておくと、学校での様子の変化に気づいてもらいやすくなります。
児童相談所虐待対応ダイヤル189や、親の側の窓口の番号は相談先一覧で確かめられます。子どもの前での暴力・暴言が続いている場合は、子供の前での夫婦喧嘩が続くとき:子供を守るための相談先を先に読んでください。養育費や親子交流の取り決めの相談先は養育費・親子交流の相談先:相談支援センターと家庭裁判所の使い分けで使い分けを説明しています。
離婚を決める前の親の準備
最後に、親ができる準備をチェックリストにします。
- 子どもに伝える内容を、紙に書いて整理した(伝えること・伝えないこと)
- 伝える日を、子どもの行事や試験を避けて決めた
- 住まい・学校・名字・親子交流の見通しを、おおまかに用意した
- 自分の気持ちを話せる人(親族・友人・相談窓口)を決めた
- 子どもの様子(食欲・睡眠・学校・友人関係)を記録して、変化に気づけるようにした
離婚の準備の全体は浮気が原因の離婚準備チェックリスト:証拠・お金・住まい・子どもにあります。迷いが大きいときは、決める前に気持ちを整理するところから始めても構いません。
よくある質問
Q. 離婚すると、子供には悪い影響が出てしまいますか?
裁判所の資料が整理しているのは、子どもが父母の争いを見聞きしたり、巻き込まれたりしたときの影響です。年代に合わせた説明と、争いを見せない工夫で、子どもの不安を和らげる余地があります。気になる変化が続くときは、後半の相談先を使ってください。
Q. 子供が「平気」と言っているので、そのままで大丈夫ですか?
小学校高学年頃は、平気そうに見えても内面でつらさや悲しさを抱えていることがあると、裁判所の資料は述べています。「平気」の言葉だけで判断せず、食欲・睡眠・学校の様子の変化を見ながら、話せる時間を決めて作るのが現実的です。
出典・参考にした公的な情報
- 「子どもにとって望ましい話し合いとなるために」概要資料(令和8年3月31日)(裁判所)
- 民法 第817条の12(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 父母の離婚後の子の養育に関する民法等改正Q&A(民法編)(法務省)
- 子どもの人権110番(法務省)
- 24時間こどもSOSダイヤル(文部科学省)
- 児童虐待の防止(189・こども家庭センター)(こども家庭庁)
出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。