探偵・浮気調査の選び方と費用 / チェックリスト

探偵と契約する前のチェックリスト:重要事項説明の書面で見る全項目

この記事のもくじ
  1. 探偵と契約するときに受け取る書面は2種類
  2. 契約前のチェックリスト:重要事項説明書の9項目
  3. 契約後のチェックリスト:契約書面の8項目
  4. 書面・見積もり・標識を照らし合わせる手順
  5. 解約でもめたときの道筋
  6. このチェックリストの使いどころ

探偵と契約する前に見るべきものは、探偵業法8条で業者が渡すと決められた2種類の書面です。契約前に受け取る「重要事項説明書」の9項目と、契約した後に受け取る「契約書面」の8項目がそろっているか、見積もりや標識と食い違いがないかを、下のチェック表で1行ずつ確かめてください。空欄や「口頭で説明済み」とだけ書かれた項目があるうちは、署名も支払いもしないのが基本の構えです。

探偵と契約するときに受け取る書面は2種類

浮気調査の契約では、業者から依頼者へ2回、依頼者から業者へ1回、書面がやり取りされます。探偵業法の条文に沿うと、次のように整理できます。

書面 渡す時期 渡す人→受け取る人 根拠 料金の書き方
重要事項説明書 契約を結ぶ前(あらかじめ) 探偵業者→依頼者 8条1項 概算額と支払時期
契約内容を明らかにする書面(契約書面) 契約を結んだ後、遅滞なく 探偵業者→依頼者 8条2項 額と支払の時期・方法
調査結果を違法な目的に使わない旨の書面(誓約書) 契約を結ぼうとするとき 依頼者→探偵業者 7条 —

料金の欄に注目してください。契約前の書面は「概算額」、契約後の書面は「額」と、条文の言葉が分けられています。契約前に聞いた見込みの金額と、契約書に書かれた金額がどれだけ離れているかは、後で料金の争いになりやすい点なので、2枚を並べて見比べます。

8条の書面を交付しない、書くべき事項を書かない、うその記載をする、のいずれかには30万円以下の罰金の定めがあります(19条)。書面は業者の好意で出てくるものではなく、法律で決まった手続きです。条文全体の流れは探偵業法で決まっていることで扱っています。

契約前のチェックリスト:重要事項説明書の9項目

重要事項説明書には、8条1項の1号から9号の事項が書かれているはずです。左の列の号は条文の順番です。受け取ったら、右の列を見ながら印を付けていきます。

号 書かれているはずの事項 見るポイント 確認
1 商号・名称(個人は氏名)、住所、法人は代表者の氏名 公式サイト・名刺・振込先の名義と同じ会社名か □
2 届出をした公安委員会の名称 営業所やサイトの標識にある公安委員会と一致するか □
3 個人情報保護法その他の法令を守ること 一般的な文言でも、項目そのものがあるか □
4 秘密の保持など(10条の事項) 従業者が退職後も秘密を守る旨、資料の不正利用を防ぐ措置 □
5 提供できる探偵業務の内容 尾行・張込み・聞込みなど、頼みたい調査が範囲に入っているか □
6 探偵業務の委託に関する事項 他社に任せることがあるか。あるなら何を任せるか □
7 対価その他支払う金銭の概算額と支払時期 基本料・調査員の人数×時間・車両費・交通費・報告書代の内訳と、前払いか後払いか □
8 契約の解除に関する事項 解除の方法と、時期ごとにかかる費用の定めがあるか □
9 作成・取得した資料の処分に関する事項 写真・動画・メモを処分するか、するならいつ・どうやって □

2号は2024年4月1日の法令の改正(探偵業届出証明書の廃止と標識の新設)で、「届出証明書に記載されている事項」から「届出をした公安委員会の名称」に変わりました。古い解説にある「届出証明書の番号を見せてもらう」という確かめ方は、いまは標識を見る形に置きかわっています。

6号で委託があると書かれていたら、委託先も探偵業の届出をした業者でなければなりません(9条2項)。委託先の名前まで聞いておくと、実際に誰が調べるのかがはっきりします。

契約後のチェックリスト:契約書面の8項目

契約を結んだら、業者は遅滞なく8条2項の書面を渡します。重要事項説明書と違い、こちらは「何を・いつまでに・いくらで」を確定させる書面です。

号 書かれているはずの事項 見るポイント 確認
1 商号・名称(個人は氏名)、住所、法人は代表者の氏名 重要事項説明書の1号と同じか □
2 契約を担当した人の氏名と契約年月日 面談した担当者の名前か。日付は署名した日か □
3 調査の内容、期間、方法 調査する日・時間帯・延長の条件が、打ち合わせのとおりか □
4 調査結果の報告の方法と期限 報告書の形(写真・動画の有無)と、受け取る日 □
5 委託に関する定め(あるとき) 重要事項説明書の6号と食い違っていないか □
6 対価その他支払う金銭の額、支払の時期と方法 概算額との差、追加料金が出る条件、振込先 □
7 契約の解除に関する定め(あるとき) 重要事項説明書の8号と同じ中身か □
8 資料の処分に関する定め(あるとき) 重要事項説明書の9号と同じ中身か □

報告書の形式は法律で決まっていないため、4号の「報告の方法」として契約書に書かれた内容がそのまま約束になります。写真が何枚くらい、動画は付くのか、受け取りは手渡しか郵送か、といった点は口約束にせず、この欄に書いてもらいます。報告書の読み方は浮気調査の報告書で確かめる項目で詳しく扱っています。

書面・見積もり・標識を照らし合わせる手順

2枚の書面がそろっても、ほかの資料と食い違っていれば意味が薄れます。署名の前後で、次の順番に照らし合わせてください。

  1. 標識と会社名:営業所に掲げた標識、または公式サイトの標識にある公安委員会の名称・商号・営業所の所在地が、重要事項説明書の1号・2号と一致するかを見ます。従業者が5人以下の業者や自社サイトを持たない業者はサイトへの掲示が要りませんが、営業所への掲示は規模にかかわらず義務です(12条2項、施行規則6条)。
  2. 概算額と額:重要事項説明書の7号の概算額と、契約書面の6号の額を並べ、差があれば理由を書面かメールで聞きます。見積もりを複数の業者から取る段取りは探偵の見積もりを比べる手順にあります。
  3. 期間と延長:契約書面の3号にある期間を過ぎて調査を続けるとき、誰がどう決めて、1時間あたりいくら増えるのかを確かめます。
  4. 委託:2枚の書面の委託の欄が同じか、委託先の名前が出ているかを見ます。
  5. 解除:2枚の書面の解除の欄を見比べ、「着手前」「着手後」など時期ごとの費用が同じ数字で書かれているかを見ます。
  6. 資料の処分:調査で撮った写真やデータを、いつ・どうやって処分するかが両方で同じかを見ます。
  7. 支払先:請求書・振込先の名義が、書面の商号と同じかを見ます。名義がそろっていても、それだけで問題がないとまでは言えませんが、違っていれば理由を聞く材料になります。
照合表:どの書類のどの欄を見比べるか
見比べる点 重要事項説明書(8条1項) 契約書面(8条2項) ほかの資料
会社名・届出先 1号・2号 1号 標識、振込先の名義
料金 7号(概算額) 6号(額) 見積書、料金表
委託 6号 5号 担当者の説明
解除 8号 7号 —
資料の処分 9号 8号 —

このチェック表で全部の欄が埋まり、食い違いもないことを確かめられた業者が、比べる候補として残ります。何社か残ったときの比べ方は、浮気調査のおすすめの探偵を選ぶ基準の4つの基準と、探偵の見積もりを比べる手順の比較表にあります。

解約でもめたときの道筋

契約した後で解約したくなったとき、または解約料が思ったより高かったときは、次の順番で進めると話が整理しやすくなります。

  1. 2枚の書面の解除の欄を見比べる:契約書面の7号に解除の定めがあるか、重要事項説明書の8号で説明された中身と同じかを確かめます。探偵業法そのものには、解約料の上限やクーリング・オフの決まりはありません。
  2. 契約のしかたを書き出す:自分でサイトを見て申し込んだのか、事務所に出向いたのか、業者から電話や訪問で勧誘されたのかで、使える制度が変わります。場合分けは浮気調査のクーリングオフと解約で表にしています。
  3. 解約料の根拠を書面で求める:解約料が高すぎるときの考え方は浮気調査のクーリングオフと解約にあります。消費者契約法9条2項は、消費者から求められたら算定の根拠の概要を説明するよう、事業者に努力を求めています。
  4. 消費者ホットライン188に電話する:近くの消費生活センターなどの窓口を案内してもらえます。相談は無料で、通話料はかかります。センターは助言や、事業者との間に入るあっせんをしてくれます。
  5. それでも動かなければ弁護士へ:金額が大きい、業者が応じないといった場合は、弁護士に相談します。

解約料の根拠を求めるときは、次のような短いメールで足ります。

文例:「○月○日に契約した浮気調査について、解約を申し出ます。契約書面に記載の解約料○円について、算定の根拠の概要を書面でご説明ください。」

注意したいのは、解約や返金の交渉を、別の探偵業者に頼まないことです。国民生活センターは2016年の注意喚起(アダルトサイトの請求トラブルをうたう探偵業者についてのもの)で、弁護士などの資格がなければ返金の交渉はできず、弁護士法72条に違反するおそれがあると指摘しています。交渉が要る段階になったら、相手は弁護士です。

このチェックリストの使いどころ

チェック表を使う場面は、主に3つあります。1つ目は無料相談や面談の席で、重要事項説明書を受け取った直後です。その場で9項目に印を付け、抜けがあればその場で聞きます。2つ目は契約書面を受け取った日です。8項目を確かめ、重要事項説明書との食い違いがないかを見ます。3つ目は、調査の延長や追加料金を言われたときです。契約書面の3号と6号に戻り、書かれた条件の範囲かどうかを確かめます。

面談の前に準備しておくと、チェックが早く進みます。調べてほしい日時の候補、相手の行動で分かっていること、使える予算の上限、報告書に求める形の4つをメモにしておくと、業者の説明と自分の希望の差が見えやすくなります。無料相談で聞かれることと聞くことは探偵の無料相談で聞かれること・聞くべきことにまとめています。

よくある質問

Q. 重要事項説明の書面を持ち帰って、家で読んでから契約してもよいですか?

探偵業法8条1項は、契約を結ぼうとするときに「あらかじめ」書面を交付して説明するよう定めています。交付された書面は依頼者の手元に残るものなので、持ち帰って読み、見積もりと照らし合わせてから決めて構いません。その日のうちの署名を強く求められたら、それ自体を注意のサインとして受け止めてください。

Q. 説明は口頭で受けたのに、書面を後で送ると言われました。

8条1項の説明は書面を交付して行うものとされ、交付しない・必要な事項を書かない・うその記載をすることには30万円以下の罰金の定めがあります(19条)。書面が手元に届くまで署名や支払いをせずに待つのが、依頼者の側でできるいちばん確かな防ぎ方です。

Q. チェック項目に空欄がある書面で契約してしまいました。

まず2つの書面と見積もり、やり取りのメールを1か所にまとめ、どの項目が空欄だったかを書き出してください。そのうえで、解約や料金で困っているなら消費者ホットライン188で近くの消費生活センターに相談できます。書面の不備が契約にどう影響するかは個別の判断になるため、弁護士に確かめてください。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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