浮気相手に連絡するときの注意:送る前に確かめる文面と記録の残し方
浮気相手に連絡するときは、送る前に①目的が一つに絞れているか、②脅し・中傷・一方的な要求と読める言葉がないか、③返事がないときの次の手を自分で決めているかの3つを確かめます。手段は文字で残るメッセージや手紙を選び、送った文面、日時、相手の返事を画面の写しで残してください。慰謝料を求めるつもりなら、自分で金額や期限を書いて送る前に、弁護士に相談するのが安全です。
浮気相手に連絡する前の準備(手順1〜3)
連絡するかどうか、何のためにするかは前の記事浮気相手にどう対応する?で決めた前提で、ここからは送るまでの準備を順に進めます。
手順1:目的を一文で書く
「○○さんに、夫との連絡をやめてほしいと伝える」のように、誰に何を求めるのかを一文にします。一文に収まらないなら、目的が混ざっています。謝罪させたい、事実を全部聞きたい、お金を払わせたい、を一度に求めると、相手は防御に回り、どれも進みません。
手順2:連絡の手段を選ぶ
| 手段 | 向く場面 | 気をつけること |
|---|---|---|
| メッセージアプリ・SMS | 相手の連絡先を配偶者から聞いている | 既読がつかなくても続けて送らない |
| メール | 長めの文面を落ち着いて読んでほしい | 件名に相手を責める言葉を入れない |
| 手紙 | 連絡先が住所だけ | 宛先は自宅にし、家族が開ける可能性も考える |
| 電話 | 文字では伝わりにくいと感じる | 言葉が強くなりやすい。記録は自分でメモする |
| 弁護士からの連絡 | 慰謝料や約束の書面を求める | 自分で送る前に相談する。内容証明郵便とは?も参考に |
| 直接会う | どうしても顔を合わせて話したい | 場所・同席者・録音を先に決める |
電話は、その場の勢いで言い過ぎてしまうことが多く、言った内容の記録も残りにくい手段です。はじめての連絡は、読み返してから送れる文字の手段をおすすめします。会って話す場合の準備は浮気相手と直接会う前にで扱います。
手順3:送る回数と、返事を待つ期間を決める
送るのは原則1回にし、返事を待つ期間(たとえば1週間)を自分で決めておきます。拒まれた後に電話やメッセージを何度も続けると、相手が警察に相談することがあります。ストーカー規制法2条1項は、拒まれたのに連続して電話やメッセージを送る行為を「つきまとい等」の一つに挙げており、恋愛感情や怨恨の目的が要件なので当てはまるかは事情によりますが、連投しないことが自分を守ります。
送る前に確かめる文面のチェックリスト
下書きができたら、送る前に次の項目を一つずつ確かめてください。一つでも当てはまるなら、書き直します。
- 会社・家族・ネットに知らせる、と書いていないか(刑法222条の脅迫は、名誉や財産に害を加える旨を告げることも対象にしています)
- 「バカ」「最低」など、相手の人格を責める言葉が入っていないか(刑法231条の侮辱の問題になりうる)
- 金額と支払いの期限を、自分で一方的に突きつけていないか(払わせる言い方によっては刑法249条の恐喝の問題になりうる)
- 相手の家族や同僚に同じ文面を送る、グループに投稿する、といった広げ方をしていないか(刑法230条の名誉毀損は、公然と事実を示すことが要件)
- 「謝るまで連絡し続ける」など、相手に義務のないことを迫っていないか(刑法223条の強要の問題になりうる)
- 確かめた事実と、自分の推測が区別されているか
- 自分の勤務先や住所など、伝える必要のない情報を書いていないか
- 感情を表す文は一文までに抑えたか
| 避けたい書き方 | 言い換えの例 |
|---|---|
| 「今すぐ別れないと会社に言います」 | 「夫との連絡を、今後やめていただきたいと考えています」 |
| 「人の家庭を壊して恥ずかしくないんですか」 | 「二人の関係を知り、とてもつらい思いをしています」 |
| 「○日までに○万円払ってください」 | 「お金のことは、今後弁護士を通してお話しするかもしれません」 |
| 「返事をするまで何度でも連絡します」 | 「お返事がない場合は、こちらで今後の対応を考えます」 |
どの文が罪に当たるかは、言葉だけでなく状況全体で決まるので、ここで当てはめはしません。ただ、上の左の列の書き方は、こちらに正当な理由があっても、言い方そのものを責められる材料になりやすいものです。
目的別に、短く組み立てる文例
文面は短いほど、誤解も反論の余地も減ります。基本の組み立ては「自分が誰か → 知った事実(一文) → 求めること(一つ) → 今後の連絡の仕方」の4つです。
文例(関係をやめてほしい):「○○の妻です。夫とあなたが交際していることを知りました。今後、夫と個人的に連絡を取ったり会ったりすることは、やめていただくようお願いします。このメッセージへの返信は不要です」
文例(今後は弁護士を通す):「○○の妻です。夫とのことについて、今後は弁護士に相談のうえ対応します。ご本人からこちらへの直接のご連絡はご遠慮ください」
文例(彼氏の浮気相手に):「○○と付き合っている者です。二人で会っていたことを知りました。今後○○と二人で会うのは、やめていただけないでしょうか」
慰謝料の金額や、示談の条件を書いた文面は、ここでは扱いません。請求の内容は事情によって変わり、書き方を誤ると後の話し合いに響くので、不倫相手に慰謝料を請求するときの考え方を読んだうえで弁護士に相談してください。
やりとりの記録の残し方(手順4〜6)
送った後は、相手の返事も含めて記録を残します。後で弁護士に相談するときも、相手から「脅された」と言われたときも、記録がこちらを守ります。
手順4:送る前の下書きを保存する
送る文面を、メモアプリなどに日付つきで保存しておきます。送信後に相手が「こんな文面だった」と別の主張をしても、元の文と照らし合わせられます。
手順5:送信後と返事の画面を写す
相手の表示名、日時、文面が一つの画面に入るように写します。長い場合は、つながりが分かるように複数枚に分けて撮ります。電話で話したなら、日時・通話時間・話した内容をすぐにメモし、録音する場合は浮気の話し合いの録音は証拠になる?の注意を読んでおいてください。
手順6:写しを2か所に保存し、消さない
写しは、配偶者と共有していない場所に2か所以上保存します。やりとりを削除したり、都合のよい部分だけ残したりすると、記録全体が信用されにくくなります。保存先の選び方は浮気の証拠の保管方法で扱っています。
| 日時 | 手段 | こちらが送った内容(要旨) | 相手の反応 | 写しの保存先 |
|---|---|---|---|---|
| 例:10月5日 21時 | メッセージ | 夫との連絡をやめてほしいと伝えた | 既読、返信なし | 自分のスマホ・別のクラウド |
| 例:10月12日 | ― | 1週間待った | 返信なし | ― |
| 例:10月13日 | 弁護士に相談 | 今後の対応を相談 | ― | 相談メモ |
返事がない・こじれたときの次の手
返事がないときは、追いかけて送らず、決めておいた期間が過ぎたら次の手に移ります。次の手は、配偶者との話し合いで関係を断たせる、弁護士に相談して書面で求める、のどちらかが中心です。
相手から強い言葉が返ってきた、開き直られた、というときも、言い返さずに記録して、やりとりを止めます。相手やその家族から「訴える」「会社に言う」と脅されたときは、不倫で脅迫されたとき:110番と#9110の使い分けと最初にすることを先に読んでください。どうしても直接会って話したいと考えたら、次の記事で場所・同席者・録音・話してはいけない言葉を確かめてから決めてください。
連絡の前後で妊娠の話が出てきた場合は、旦那の浮気相手が妊娠したらで確かめることを整理しています。連絡が目的に合わないと感じたら、浮気相手と別れさせるにはで、配偶者を通じてできることも比べてください。
よくある質問
Q. 浮気相手の連絡先を、配偶者のスマホから調べてもいいですか?
配偶者のLINEやメールのアカウントに、配偶者のIDとパスワードを入れてログインする行為は、夫婦であっても不正アクセス禁止法が禁じる行為に当たるおそれがあります。連絡先は配偶者に聞くのが筋で、話さない場合は手元の記録を整理して弁護士に相談してください。自分で調べる危うさは[浮気相手を特定したいとき](/aite-tokutei/)で整理しています。
Q. 浮気相手に送った文章が、後で自分に不利になることはありますか?
あります。脅しや人格を否定する言葉、金額を一方的に突きつける文面は、相手に保存され、こちらの言い方の問題として持ち出されることがあります。逆に、目的だけを落ち着いて伝えた文面なら、後から読まれても困りません。送る前に、第三者に見られても構わない文面かを確かめてください。
Q. 彼氏の浮気相手に連絡するときも、注意することは同じですか?
文面と記録の注意は同じです。ただ、結婚していない恋人どうしの浮気では、夫婦の場合と法律上の考え方が異なり、慰謝料の話を持ち出すと相手との言い合いになりやすくなります。まずは彼氏本人と話し、連絡するなら「もう会わないでほしい」という目的だけに絞ってください。法律の考え方は[彼氏や彼女の浮気で慰謝料は請求できる?](/koibito-isharyo/)にあります。
出典・参考にした公的な情報
- 刑法 第222条・第223条・第230条・第231条・第249条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- ストーカー行為等の規制等に関する法律 第2条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 第2条・第3条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。