探偵・浮気調査の選び方と費用 / 制度解説

探偵の浮気調査の方法:尾行・張込み・聞込みと法律で認められた範囲

この記事のもくじ
  1. 浮気調査の方法は探偵業法が定める「実地の調査」
  2. 尾行・張込み・聞込みはそれぞれ何をするのか
  3. 探偵でもできない方法の線(探偵業法6条)
  4. 依頼者が契約書で方法を確かめる項目
  5. 方法を知った後に考えること

探偵の浮気調査の方法は、探偵業法2条1項にある聞込み・尾行・張込みなどの実地の調査と、その結果の報告です。配偶者が誰とどこへ行き、どのくらい一緒にいたかを、外から見て記録し、写真や文章でまとめて依頼者に渡すのが中身です。探偵には警察のような捜査の権限はなく、同法6条は、ほかの法律で禁じられた行為が探偵業法によってできるようになるわけではないと定めています。スマホの中身を見る、GPSを無断で付ける、家に入るといった方法は、2条1項が挙げる方法の外にあります。

浮気調査の方法は探偵業法が定める「実地の調査」

探偵業法2条1項は、探偵業務を次のように定めています。他人の依頼を受けて、特定の人の所在や行動についての情報を集める目的で、面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法で実地の調査を行い、その結果を依頼者に報告する業務です。

この定義から、浮気調査で探偵がすることは3つに分けて考えられます。

  1. 情報を集める:聞込み・尾行・張込みなど、現地で人の目と記録で行う調査。
  2. 記録する:日時・場所・同行者などを、写真や動画、時刻つきのメモで残す。
  3. 報告する:集めた結果を、報告書などの形で依頼者に渡す。

定義に入っていないことも同じくらい大切です。不倫相手と話をつける、慰謝料を求める、別れさせるといった働きかけは、探偵業務の定義の外にあります。国民生活センターは2016年の注意喚起(アダルトサイトの請求トラブルをうたう探偵業者が題材)で、弁護士資格がなければ返金などの交渉はできず、弁護士法72条に違反する可能性があると注意しています。慰謝料などの交渉も同じで、弁護士の仕事です。

尾行・張込み・聞込みはそれぞれ何をするのか

3つの方法は、浮気調査の場面では次のように使い分けられます。実際の組み合わせは、配偶者の移動手段や行き先によって業者が決めます。

方法 浮気調査での中身 記録として残るもの
尾行 自宅や勤務先など決めた地点から、配偶者の移動を徒歩・電車・車などで追い、行き先を確かめる 出発・到着の時刻、立ち寄った場所、同行者の有無
張込み 会う場所の見当がある建物や店の近くで待ち、出入りを確かめる 出入りの時刻、一緒に出入りした人、滞在した時間
聞込み 面接による聞込みで、場所や人物について周囲から情報を得る 聞き取った内容と、その相手・日時

尾行と張込みは組み合わせて使うこともあり、たとえば勤務先から尾行して店に入ったら、出てくるまで張込む、という流れになります。調査員の人数や車両の数は、この組み合わせ方で変わり、料金にも響きます。人数の決まり方は浮気調査の調査員は何人かで扱います。

撮影は、探偵業法の条文に方法として名前は出てきませんが、尾行や張込みで確かめた事実を残す手段として使われます。何をどこまで撮るか、報告書にどう載るかは契約と報告書の作りによるので、受け取った後の確かめ方は浮気調査の報告書には何が書かれるかを参照してください。

探偵ができること・できないこと
  • できること:聞込み・尾行・張込みなどの実地の調査、写真や時刻での記録、結果の報告
  • できないこと:ほかの法令で禁じられた行為(6条)、違法な目的と知った調査(9条1項)、不倫相手との交渉や慰謝料の請求

探偵でもできない方法の線(探偵業法6条)

探偵業法6条は、探偵業者と従業者に対し、この法律によってほかの法令で禁止・制限されている行為ができるようになるわけではないことに留意し、人の生活の平穏を害するなど個人の権利利益を侵害しないようにすることを求めています。探偵の調査は、依頼者が自分でする場合と同じ法律の枠の中にあります。

浮気調査の場面で、ほかの法律が関わる代表的な方法は次のとおりです。どの行為が罪になるかは目的や事情で変わるので、ここでは関係する条文だけを示します。

浮気調査の方法として持ち出されがちなこと 関係する法律
配偶者のID・パスワードでLINEやメールにログインする 不正アクセス禁止法 2条4項・3条
承諾なく車や持ち物にGPS機器・紛失防止タグを付ける、位置情報を取る ストーカー規制法 2条3項(位置情報無承諾取得等)
不倫相手の住まいなどに入る 刑法 130条(住居侵入等)

個人で証拠を集めるときの線を行為ごとに詳しく並べた表は、浮気の証拠集めで違法になりうることにあります。探偵に頼む場合も、この表にある方法を「プロだからできる」と勧められたら、立ち止まる合図です。

探偵業法は、依頼する側にも線を引いています。7条により、探偵業者は契約のときに、依頼者から「調査の結果を犯罪行為や違法な差別的取扱いなどに使わない」旨の書面を受け取ります。9条1項は、調査の結果が違法な行為に使われると知ったときは、その調査をしてはならないとしています。不倫相手の住所を調べて押しかける、職場に知らせるといった目的を告げれば、業者が調査を引き受けられない場合があります。

依頼者が契約書で方法を確かめる項目

調査の方法は、口頭の説明で終わらせず、書面で確かめます。探偵業法8条1項は契約前に「提供することができる探偵業務の内容」(5号)や「探偵業務の委託に関する事項」(6号)を書面で説明することを、8条2項は契約後の書面に「調査の内容、期間及び方法」(3号)を書くことを定めています。署名の前に、次の点を書面か説明で確かめます。

  • 調査の方法として、尾行・張込み・聞込みのどれを、どの日に使う予定か
  • 調査員の人数と、車両・バイクを使うか
  • 撮影をするか、写真や動画を報告書にどう載せるか
  • 調査の一部をほかの業者に任せる(委託する)予定があるか、あるなら委託先が届出をした探偵業者か(9条2項は探偵業者以外への委託を禁じています)
  • 違法になりうる方法(上の表)を使わないと説明しているか

業者に尋ねるときは、次のような聞き方をすると、方法についての考え方が見えます。

文例:「今回の調査では、どの方法を何人で行う予定ですか。GPSやスマホの調査をすることはありますか。方法の説明を、契約前の書面か見積もりに書き添えていただけますか。」

この問いに「相手のスマホのやりとりも分かります」「位置情報で行動を追えます」と答える業者は、6条の線を軽く見ている可能性があります。業者選びの全体の確認点は探偵の選び方:届出・標識・書面・見積もりで確かめる8つのポイントで扱います。

方法を知った後に考えること

方法が分かると、何が分かって何が分からないのかも見えてきます。外から見て確かめられるのは行動と接触の事実で、やりとりの中身や気持ちまでは調べられません。分かること・分からないことの具体的な線は、次の探偵や興信所はどこまで調べられるかで表にしています。調査中に配偶者に気づかれないための依頼者側の注意は、浮気調査は相手にバレるかで扱いました。

浮気調査を頼むか迷っている段階なら、方法・費用・流れをまとめた浮気調査とは?探偵に頼む流れ・費用の仕組み・選ぶときの確認点から読み始めると、全体のどこを先に決めればよいかがつかめます。

よくある質問

Q. 探偵は相手の車にGPSを付けて調べるのですか?

探偵業法には、探偵に位置情報を取る特別な権限を与える定めはありません。6条は、ほかの法令で禁じられた行為が探偵業法によってできるようになるわけではないとしています。承諾のない位置情報の取得や機器の取り付けを定めたストーカー規制法2条3項もあるので、GPSの取り付けを勧める業者には、その方法の法的な根拠を書面で尋ね、答えに納得できなければ契約を見送ってください。

Q. 浮気調査の方法は依頼者が指定できますか?

依頼者は、調べたいこと・調べる日・予算を伝え、それに合う方法を業者が提案する形で決めていきます。提案された方法は、契約後に渡される書面の「調査の内容、期間及び方法」(探偵業法8条2項3号)に書かれます。気になる方法があれば、署名の前に中身を聞いて書面に反映してもらいます。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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