された側の気持ちの整理 / 悩み整理

浮気されたのは自分のせい?自分を責める気持ちとの付き合い方

この記事のもくじ
  1. 浮気を選んだ責任は、浮気をした本人にある
  2. 「浮気の責任」と「夫婦関係の課題」を2つの箱に分ける
  3. 「お前のせいだ」と言われたときの返し方
  4. 自分の課題を振り返りたいときの順番

浮気されたのは自分のせいではないかと責めてしまうとき、まず分けて考えたいのは、浮気をすると決めて実行した責任は、浮気をした本人にあるということです。夫婦の会話が減っていた、忙しくてすれ違っていた、といった関係の課題があったとしても、それは二人で向き合うものであって、浮気を選んだ理由にはなりません。自分を責める気持ちを否定する必要はありませんが、「責任」と「課題」を別の箱に入れるだけで、苦しさの重さはかなり変わります。分け方と、責める言葉を向けられたときの返し方を順に示します。

浮気を選んだ責任は、浮気をした本人にある

浮気が分かった後、「私が太ったから」「家事や育児で余裕がなかったから」「冷たくしてしまったから」と、自分の落ち度を探してしまう人は多くいます。原因が自分にあると思えば、次は防げるという気持ちになれるからです。自分を責める考えには、先の見えない不安を少しでも自分で扱えるものにしようとする働きがあります。

それでも、浮気は誰かに強いられて起きるものではありません。夫婦の関係に不満があったとき、相手には、話し合う、カウンセリングを提案する、距離を置く、離婚を切り出すなど、いくつもの選択肢がありました。その中から浮気を選び、隠し続けたのは本人の判断です。

法律の書き方も、この区別に沿っています。民法752条は、夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならないと定めていて、これは夫婦二人ともに向けられた決まりです。一方で、民法770条1項は、裁判で離婚を求められる理由の一つ目に「配偶者に不貞な行為があったとき」を挙げています。不貞な行為は、した配偶者の側の事情として書かれているわけです。個別の夫婦について法律上どう評価されるかは事情によって変わり、それを判断するのは弁護士の仕事ですが、考え方の出発点として「関係を保つ努力は二人のもの、浮気という行動は本人のもの」と覚えておくと、自分を責める言葉に飲み込まれにくくなります。

「浮気の責任」と「夫婦関係の課題」を2つの箱に分ける

頭の中で絡み合っている考えを、紙の上で2つの箱に分けてみます。左の箱には、浮気という行動そのものに関わること、右の箱には、夫婦関係の中で二人が向き合う課題を書きます。

図解:責任の箱と課題の箱
浮気の責任の箱 夫婦関係の課題の箱
入るもの 浮気をすると決めたこと、隠したこと、嘘をついたこと 会話の量、家事や育児の分担、お金の使い方、性生活、互いの忙しさ
誰のものか 浮気をした本人 夫婦二人
向き合い方 本人が説明し、謝罪し、行動で示す 二人で話し合い、必要なら第三者を入れて見直す
自分がすること 背負わない。相手に返す 自分の側でできることを、責めずに振り返る

たとえば「仕事で帰りが遅く、相手と話す時間がなかった」は、右の課題の箱に入ります。夫婦で話し合ってよい課題ですが、だからといって左の箱の「浮気を選んだこと」の責任が自分に移るわけではありません。

書き分けると、右の箱にも相手の側の課題がたくさん並ぶことに気づく人が多いものです。会話が減ったのは自分だけのせいではなく、相手も話しかけてこなかった、ということもあります。課題の箱は、一方だけが反省する場所ではありません。

セックスレスが関わっていて、どちらがどう責めるか・責められるかで苦しんでいる場合は、セックスレスと浮気の関係:責める・責められる前に整理したいことで、もう少し詳しく扱っています。

「お前のせいだ」と言われたときの返し方

自分を責める気持ちは、自分の中から湧いてくるだけでなく、外から言われた言葉で強くなることがあります。言われる相手ごとに、返し方を用意しておくと消耗が減ります。

浮気をした配偶者から言われたとき。 「お前がかまってくれなかったから」「家にいても居場所がなかった」といった言葉です。寂しさや不満があったこと自体は、聞いてもよい話です。ただし、浮気の説明と一緒に出てきたときは、話を分けて返します。

文例:「寂しかったという気持ちは、後でちゃんと聞く。でも、それと浮気を選んだことは別の話だと思う。今日は、浮気について説明してほしい」

親や友人など周りから言われたとき。 「あなたも悪いところがあったんじゃない」と言われると、味方だと思っていた人の言葉だけに深く刺さります。言った側は、原因を探して励ましているつもりのこともあります。

文例:「私にも直したいところはあるけど、今はそれを考える余裕がないの。今日は話を聞いてもらえるだけで助かる」

自分の中から聞こえてくるとき。 「もっと気をつけていれば」「私に魅力がないから」という声です。この声には反論するより、2つの箱のどちらに入る話かを確かめるだけで十分です。「魅力がない」は、浮気の責任の箱にも課題の箱にも入りません。どちらにも入らない言葉は、自分を傷つけるだけの言葉として脇に置きます。

相手から説明される浮気の理由に納得できないときは、浮気の理由を聞いても納得できないときに:理由と責任を分けて考えるで、理由の聞き方と受け止め方を扱っています。

自分の課題を振り返りたいときの順番

浮気の責任を背負わないことと、自分の側の課題を振り返ることは両立します。やり直すにしても別れるにしても、次の関係や自分の生活のために振り返りたいと感じたら、次の順番で進めると、自分を責めることにすり替わりにくくなります。

  1. 気持ちが少し落ち着いてから始める。 発覚直後の混乱の中で振り返ると、ほとんどが自分を責める言葉になります。眠れて、食べられるようになってからで十分です。
  2. 「何が悪かったか」ではなく「何を変えたいか」で書く。 「話を聞かなかった私が悪い」ではなく「これからは週に一度、二人で話す時間を作りたい」と、先の行動の形で書きます。
  3. 相手の課題も同じ紙に書く。 自分の側だけを書くと、一方的な反省文になります。課題の箱は二人分です。
  4. 一人で抱えきれなければ、話を聞いてもらう。 自分を責める気持ちが強く、振り返るたびに落ち込むときは、カウンセリングなど第三者の場を使います。

浮気をした側がなぜそうしたのかという心理を知りたいときは浮気する心理とは?よく挙げられる理由と、話し合いで本人に聞くべきこと、話を聞いてくれる相手を探したいときは浮気されたつらさを一人でカウンセリングに相談する:探し方と費用の見方が参考になります。

自分を責める気持ちの裏側には、相手への強い怒りが隠れていることもあります。怒りの扱い方は、次に読む浮気への怒りが抑えられないとき:爆発させずに伝えるための手順にまとめました。時間がたっても浮気のことが頭から離れない苦しさは、前に読む浮気されたことが忘れられない:時間がたっても苦しいときの考え方で扱っています。全体の順番は浮気されたらどうする?今日すること・急がなくてよいこと・気持ちの整理から確かめられます。

よくある質問

Q. セックスレスにしていた自分が悪いのでしょうか?

セックスレスは夫婦二人で向き合う課題の一つですが、それを理由に浮気を選んだのは相手の判断です。課題があったなら、話し合う、相談する、離れるなど、浮気以外の選択肢もありました。課題について振り返ることと、浮気の責任を引き受けることは別のこととして考えてください。

Q. 自分にも悪いところがあったと認めると、話し合いや慰謝料で不利になりますか?

夫婦の事情がどう評価されるかは個別の事情によって変わるため、ここで有利・不利を判断することはできません。気になるときは、話し合いで何かを認める発言や書面を残す前に、弁護士に相談して確かめておくと安心です。気持ちの振り返りは、ノートやカウンセリングの場で進めることができます。

Q. 浮気した相手から「お前のせいだ」と言われ続けています。どうすればよいですか?

浮気の原因をすべてこちらに押しつける言葉が続くなら、その言葉には反論で返すより、「その話は今はしない」と区切るほうが消耗を防げます。責める言葉が暴言や脅しになっている、怖くて言い返せないという場合は、配偶者からの暴力の相談窓口に話してください。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

浮気されたことが忘れられない:時間がたっても苦しいときの考え方

浮気への怒りが抑えられないとき:爆発させずに伝えるための手順

浮気の理由を聞いても納得できないときに:理由と責任を分けて考える

浮気されたらどうする?今日すること・急がなくてよいこと・気持ちの整理