浮気・不倫が原因の離婚 / 悩み整理

熟年離婚する夫婦の特徴は統計で分かる?切り出される前に確かめる3つのこと

この記事のもくじ
  1. 統計で分かること・分からないこと
  2. 「特徴」より先に、切り出される前に確かめたい3つ
  3. 離婚を切り出された日:その場で決めないための言葉
  4. 切り出された後の1か月:動く順番
  5. 続けたい場合:話し合いで聞いておきたい4つの問い
  6. 切り出された理由が分からないとき

熟年離婚する夫婦に共通する特徴を示した公的な統計は、確かめた範囲では見当たりません。「会話が減った」「別々に過ごす時間が増えた」といった話は、離婚した夫婦だけを集めた後づけになりやすく、当てはまっても離婚するとは限らず、当てはまらなくても切り出されることがあります。この記事では、特徴を探す代わりに、司法統計で分かることと分からないことを分け、離婚を切り出される前と後に確かめる順番を整理します。不安のまま時間が過ぎるより、お金と住まいの足場を先に固めておく方が、どの結論になっても慌てずにすみます。

統計で分かること・分からないこと

家庭裁判所の司法統計年報(家事編)令和7年(2025年)には、婚姻関係事件を数えた表があります。ここから特徴を探すと、次の限界が見えます。

表 数えているもの 熟年の特徴を読み取れるか
第19表 申立人(夫・妻)が挙げた動機(主なものを3つまで) 婚姻期間と掛け合わせた表ではないため、熟年夫婦だけの動機は分からない
第20表 終局した事件の婚姻期間別の件数 動機は分からない。婚姻期間20年以上(20年以上25年未満と25年以上の合計)は15,166件で、全体57,491件の約26.4%(筆者の計算)

どちらの表も、調停や審判を使った事件が対象で、話し合いだけで離婚届を出した夫婦は入っていません。「婚姻関係事件」には離婚のほか円満調整なども含まれます。

参考までに、第19表で申立人が挙げた動機の上位は、夫の側では性格が合わない(約58.6%)、精神的に虐待する(約21.6%)、妻の側では性格が合わない(約37.1%)、生活費を渡さない(約28.8%)、精神的に虐待する(約26.1%)でした(割合は筆者の計算。動機は重複して数えます)。表の全体は離婚の理由として認められるものにあります。

これは「家庭裁判所へ来た夫婦全体」の動機で、熟年の夫婦の傾向とは言えません。動機の上位は、夫の側では性格の不一致と精神的な虐待、妻の側では性格の不一致、生活費、精神的な虐待です。これは申し立てた人が挙げた原因の一覧であって、離婚を予測する材料にはなりません。

「特徴」より先に、切り出される前に確かめたい3つ

切り出されるのを待つより、今の時点で自分の手元にある情報を確かめます。離婚を考えているかどうかとは関係なく、夫婦のお金を知ることは、生活の足場づくりになります。

  1. 家計の一覧:預貯金(口座ごと)、保険、ローン、車、勤務先の退職金規程。名義が相手でも、どこに何があるかを把握しておく。通帳の写しなどを無断で持ち出すのではなく、家庭内で見られる範囲で確認する。
  2. 自分の年金記録:年金分割の情報提供請求は、離婚の前でも後でも、当事者の一方だけでも年金事務所に請求できます。婚姻期間の記録と、50歳以上なら分割後の見込額(3パターン)も確認できます。
  3. 扶養と保険:配偶者の扶養に入っている人は、離婚すると健康保険の被扶養者でなくなります。国民年金の第3号の人は、自分が厚生年金に入らない場合、第1号への切り替えも必要です。それぞれの手続の期限は熟年離婚を考えるとき:年金分割・退職金・住まいで確かめることにまとめています。

専業主婦(主夫)や、パートで年収が小さい人は、特に3つ目が大きな不安になります。被扶養者の収入要件は、年間収入が130万円未満(60歳以上は180万円未満)などで、別居していると仕送り額との関係も見られます。扶養を外れる届出は相手の勤務先経由で行われるため、日付が分かるよう、離婚後は相手に確認します。

離婚を切り出された日:その場で決めないための言葉

突然離婚を切り出されると、頭が真っ白になります。離婚は、夫婦の合意と届出で成立するもので(民法763条)、その場で署名や押印をする必要はありません。次の流れで落ち着いて対応します。

  • 離婚届を渡されても、書き込まずに預かる。
  • 「いつから、何があって考えたのか」を聞く。責める言い方を避け、メモを取る。
  • 「今すぐ答えられない。お金と暮らしのことを整理する時間がほしい」と伝える。

文例:「驚いていて、今すぐ答えは出せません。離婚するにしても続けるにしても、お金と住まいのことを整理したいので、1か月、時間をください。」

勝手に離婚届が出されるのが心配なときは、届出を受け付けないように市区町村に申し出る手続があります。仕組みは離婚届の不受理申出とは?勝手に出されるのを防ぐ手続きで扱います。

切り出された後の1か月:動く順番

切り出された後の1か月:動く順番
時期 すること
当日〜3日 言われた内容と日付をメモする。署名・押印をしない。身の危険を感じるなら実家などの避難先を考え、窓口は浮気・不倫の相談先一覧:悩み別の窓口と番号・受付時間の早見表で確かめる
1週間以内 家計の一覧づくり。年金事務所に情報提供請求の方法を問い合わせる
2週間 扶養と保険の変更時期の確認。自分の収入の見込み(仕事・年金)を試算する
1か月 続ける場合の条件、離婚する場合の希望(住まい・財産・年金)を紙に書いて、弁護士などに相談する

家庭裁判所の夫婦関係調整調停には、離婚を求めるものと、夫婦関係の円満を図るものがあります。やり直したい気持ちが少しでもあるなら、夫婦カウンセリングや円満調停という道も、並べて検討できます。

続けたい場合:話し合いで聞いておきたい4つの問い

離婚を切り出されても、すぐに別れると決まったわけではありません。続けたい気持ちがあるなら、責めるのではなく、次の4つを順番に聞くと、相手の本音に近づけます。

  1. いつ頃から考えていたか:突然の気持ちか、何年も前からか。
  2. 何が一番つらかったか:言葉、生活費、家事の分担、会話、ほかの人の存在など。
  3. 離婚以外に、変えられることはあるか:別居、役割の見直し、第三者を入れた話し合い。
  4. 答えを出す期限をいつにするか:1か月、3か月など。期限がないと、不安が長引く。

話がかみ合わないときは、夫婦カウンセリングや円満調停が使えます。ただし、相手が応じない場合に無理に続ける必要はありません。その場合も、先に挙げた年金・家計・扶養の確認は進めておけます。

切り出された理由が分からないとき

「なぜ急に」と感じる場合でも、理由を探して相手を責める前に、足場を固めることが先です。理由の中には、長い間たまっていた不満や、生活費の問題のほか、浮気が隠れていることもあります。浮気の疑いがあるときは、証拠を探すことより、お金と暮らしの見通しを立てる方が先です。熟年夫婦の浮気は熟年夫婦の浮気に気づいたとき:熟年離婚の前に見ておくお金と生活で扱います。離婚全体の流れは浮気・不倫が原因の離婚:準備・話し合い・調停の流れと決めることにあります。

特徴に自分を当てはめて落ち込む必要はありません。続けるか離れるかは、年金・家計・住まいの見通しを持ったうえで選べることです。

よくある質問

Q. 熟年離婚されやすい夫・妻の特徴はありますか?

特定の特徴を示した公的な統計は見当たりません。司法統計は、申立ての動機と婚姻期間を別の表で数えていて、二つを組み合わせた表ではありません。ネットで語られる特徴は、離婚した夫婦だけを見た後づけの話になりやすく、当てはまるかどうかで離婚を予測することはできません。

Q. 離婚届を突然渡されました。その場で署名するべきですか?

離婚は、夫婦の合意と届出で成立します(民法763条)。その場で署名や押印をする必要はありません。持ち帰って、お金と暮らしの見通しを確かめる時間を取ると伝えて構いません。

Q. 専業主婦(主夫)の自分は、まず何を調べればよいですか?

家の預貯金・保険・ローンの一覧、自分の年金記録、扶養から外れた後の健康保険の3つです。年金分割の情報提供請求は、離婚の前でも、一方だけでも年金事務所に請求できます。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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