証拠の集め方と線引き / Q&A

浮気のLINEを消されたら:消える前に残せるものと復元を頼むときの注意

この記事のもくじ
  1. 消された後にできること・できないこと
  2. まだ消されていない段階で残せるもの
  3. データ復元業者に頼む前に確かめること
  4. 消された後に、話し合いと相談で使える材料

浮気のLINEを消されたあとに、消えたトークを自分で取り戻せる場面はほとんどありません。トークは相手の端末と相手のアカウントの中にあるもので、それを戻すために相手のアカウントにログインしたり、相手のスマホを無断で業者に持ち込んだりすると、不正アクセス禁止法などの問題が生じるおそれがあるからです。できるのは、すでに手元にある写真やメモを守ること、自分とのトークを残すこと、相手の説明を記録すること、の3つです。

消された後にできること・できないこと

消されたトークに関わる手段を、できることとできないことに分けると次のようになります。

手段 できるか 理由・注意
消される前に撮った画面の写真・メモを守る できる いちばん大事な材料。すぐに別の場所へ複製する
自分と相手のトーク、自分と不倫相手のトークを保存 できる 自分のアカウントの画面なので、トーク履歴の保存や画面の撮影ができる
消されたことに気づいた日時を記録する できる 消した理由は分からないので、日付と状況だけを書く
相手の説明・認めた内容を記録する できる 自分が加わる話し合いの録音や、話した内容のメモ
相手のアカウントで別の端末にログインし、バックアップを戻す しない 不正アクセス禁止法が禁じる行為にあたるおそれ
相手のスマホを無断で持ち出し、復元業者に預ける しない 端末の持ち出しとアカウントへの入力を伴う
「消されたメッセージを見る方法」をうたうアプリを入れる しない 相手の同意なく端末に入れる手段そのものが問われる。浮気調査アプリを使う前に知っておく危うさを先に読む

相手のIDとパスワードを入れて別の端末からログインすることは、不正アクセス禁止法2条4項の「不正アクセス行為」にあたるおそれがあり、3条が禁じています。罰則は3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です(11条)。条文は、アクセスの管理者や利用する本人の承諾がある場合を除いていますが、夫婦であることを理由にした例外はありません。転送や別の端末での復元について詳しくは浮気のラインを自分のスマホに転送・復元してよいかで扱っています。

まだ消されていない段階で残せるもの

これから消されるかもしれないと感じている段階なら、先に守るべきは「すでに自分が持っている材料」です。

  1. 撮った写真を複製する:スマホの中だけに置かず、自分だけが使う別の保存先にも置きます。家族と共有しているアルバムやクラウドは避けます。
  2. 自分とのトークを保存する:相手から自分に届いた言い訳や、予定についてのやりとりも、後で話の食い違いを示す材料になります。トーク履歴の保存の機能や、画面の撮影で残します。
  3. 目に入ったことを文字で書く:相手の画面に表示されていた通知やトークを見た場合は、日時・見た状況・覚えている文面を、その日のうちにノートに書きます。書き方は浮気の記録ノートの付け方の型が使えます。
  4. 見つけたことを相手に言う時期を決める:見つけた直後に問い詰めると、ほかの記録まで消されることがよくあります。順番は浮気の証拠を見つけたらすることで整理しています。

相手のスマホを見ること自体の問題は、ロックの解除とアカウントへのログインで分けて考える必要があり、浮気のライン(LINE)は証拠になるかと配偶者のスマホで浮気のLINEを見るのは問題かにまとめています。手元の材料をどこに保管するかは、次の浮気の証拠の保管方法で扱います。

図解:LINEのトークが「誰のもの」かで変わる扱い
  • 自分のアカウントのトーク(自分あてのメッセージ):保存・撮影・バックアップができる
  • 相手のアカウントのトーク:ログインしない・戻さない。目に入った内容をメモ
  • 手元の写真・メモ:最優先で複製して守る

データ復元業者に頼む前に確かめること

インターネットで探すと、消えたLINEの復元を請け負う業者が見つかります。自分の端末の復元を頼むことと、相手の端末やアカウントの中を戻してもらうことは、まったく別の話です。頼む前に、次の点を一つずつ確かめてください。

  1. 誰の端末・誰のアカウントか:自分名義で自分が使う端末なら、自分のデータの復元です。相手が使う端末なら、たとえ家族の契約でも、中のアカウントは相手のものです。
  2. 持ち主の同意があるか:相手の同意がないまま端末を持ち出すことについて、配偶者の間の窃盗は刑が免除される定めがありますが、罪にならないという意味ではなく、手伝った業者や友人には及びません(浮気の証拠集めで違法になりうること)。
  3. 作業にログインが含まれるか:「アカウントにログインして履歴を取り出す」と説明する業者に、相手のパスワードを伝えて頼むと、不正アクセスの問題に巻き込むことになります。パスワードを知る目的で盗み見たり聞き出したりすることも、不正アクセス禁止法4条が禁じています。
  4. 費用と結果の見込みの書面:どこまで戻るかは端末の状態やバックアップの有無で変わります。作業前に見積もりと、復元できなかったときの料金を書面で受け取ります。
  5. データの扱い:預けたデータを作業後にどう消すか、秘密をどう守るかを確かめます。

相手の端末の中にあるものを戻すことが本当に必要なのかは、目的によって変わります。慰謝料や離婚の相談に進むなら、手元の材料で何が言えるかを先に弁護士に見てもらうほうが、無理な手段をとらずに済みます。

消された後に、話し合いと相談で使える材料

トークが消えても、浮気について確かめる手がかりがなくなるわけではありません。消された後に役立つのは、次のような材料です。

材料 残し方 関連する記事
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支払いや行動の記録 家計の記録、記録ノート レシートやカード明細は浮気の証拠になるか

消されたこと自体に強い不安や怒りを感じるのは自然なことです。ただ、その気持ちのまま相手の端末を取り上げたり、壊したりすると、自分が責められる側に回ります。消された日と、その前後に手元に残っていたものを書き出し、相談の場に持っていける形に整えるところから始めてください。

よくある質問

Q. 自分あてに届いたメッセージが送信取消されました。もう残せませんか?

取り消された後は、自分のトーク画面からは消えるのが基本です。届いた時点で通知の画面を見ていた、内容を覚えている、という場合は、気づいた日時と、覚えている文面をできるだけそのままノートに書いてください。取り消された記録が画面に残る場合は、その表示も保存しておきます。

Q. 自分のスマホのLINEのトークを、うっかり消してしまいました。

自分の端末と自分のアカウントのことなら、LINEのバックアップの機能や、自分の端末を業者に預けての復元を検討できます。どこまで戻るかは、バックアップを取っていた時期や端末の状態で変わります。復元を試す前に、端末をそれ以上使い続けず、残っている写真やメモを先に別の場所へ移してください。

Q. 消されたことを相手に問いただしてもよいですか?

問いただすこと自体はできますが、責める形で始めると、相手が残りの記録も消してしまうことがあります。話し合いをするなら、何のための話し合いか(やり直し、離婚や慰謝料の相談)を先に決め、相手の説明を記録できる準備をしてからにしてください。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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