探偵・浮気調査の選び方と費用 / Q&A

浮気調査は違法?探偵の調査と個人の調査で問題になる点の違い

この記事のもくじ
  1. 浮気調査そのものは禁じられていない:線は「方法」と「使い方」
  2. 探偵業者の調査と個人の調査で違うこと
  3. 探偵でも個人でも問題になりうる行為
  4. 依頼者が気をつける線:頼んではいけない依頼と、確かめるべき業者
  5. 調べられている側の人へ:不安を感じたときの確かめ方

浮気調査そのものを禁じる法律はありません。 探偵業者は、公安委員会への届出をしたうえで、探偵業法のルールのもとに尾行・張込み・聞込みなどの調査を行えますし、個人が配偶者の行動を確かめようとすること自体も禁じられてはいません。問題になるのは「どう調べたか」と「結果をどう使ったか」です。相手のアカウントに入る、無断で位置情報を取る、家に入り込む、撮った写真で相手を晒す、といった行為は、探偵がしても個人がしても、それぞれ禁じる法律があります。探偵と個人の違いは「使ってよい方法」ではなく、届出・書面・秘密・目的の確認といった、業者だけにかかる義務の部分です。

自分のスマホや持ち物が見張られているかもしれない人は、調べ方の話より先に、警察へ相談してください。窓口の使い分けは不倫で脅迫されたとき:110番と#9110の使い分けと最初にすることにあります。

浮気調査そのものは禁じられていない:線は「方法」と「使い方」

探偵業法2条1項は、他人の依頼を受けて特定人の所在や行動の情報を集めるため、面接による聞込み、尾行、張込みなどで実地に調べ、結果を報告する業務を「探偵業務」と定め、これを営業として行う者に届出を求めています(4条)。つまり法律は、浮気調査を含む行動の調査を、届出と一定のルールを条件に営業として行えるものと位置づけています。

ただし、同じ法律の6条は、探偵業法によって他の法令で禁止・制限されている行為ができるようになるわけではないこと、人の生活の平穏を害するなど個人の権利利益を侵害しないようにすることを、業者に求めています。届出をした業者だからといって、他人の家に入ったり、相手のスマホに細工をしたりできるわけではありません。

個人が自分で調べる場合も、考え方は同じです。浮気を確かめたい気持ちそのものは問題ではありませんが、調べる方法ごとに、刑法やストーカー規制法などの線がある、と理解してください。罪になるかどうかは、目的・承諾・場所・やり方などの事情で決まり、最終的には捜査機関と裁判所が判断します。迷う方法は、実行する前に弁護士に確かめてください。

探偵業者の調査と個人の調査で違うこと

違いを一覧にします。左の「探偵業者」の義務は、依頼者が業者を選ぶときの確かめどころにもなります。

比較表:探偵業者の調査と個人の調査の違い
項目 届出をした探偵業者 個人(自分で調べる)
営業の届出 営業所ごとに公安委員会へ届出(4条)。無届の営業は罰則の対象(18条) 届出の仕組みはない
使ってよい調査の方法 他の法令で禁じられた方法は使えない(6条) 同じく、他の法令で禁じられた方法は使えない
依頼者からの書面 調査結果を違法な目的に使わない旨の書面を受け取る(7条) なし
契約の書面 契約前の重要事項の説明書面と、契約後の書面を渡す(8条) なし
目的の確認 結果が違法な行為に使われると知ったら調査できない(9条1項) 自分で線を引くしかない
秘密・資料の扱い 業務上知り得た秘密を漏らさない、資料の不正利用を防ぐ(10条) 自分で守る
届出をしたことの表示 営業所に標識を掲げる。従業者が6人以上でウェブサイトを持つ業者はサイトにも掲げる(12条2項、施行規則6条) なし

この表から分かるとおり、探偵業者に頼むことで変わるのは、手続と責任の置き場所です。調べる側にルールと監督(公安委員会の指示や営業停止)があり、依頼者は書面で契約の中身を確かめられます。一方で、方法の線は個人と同じなので、「探偵ならGPSを付けてくれる」「探偵なら相手のLINEを見られる」と考えるのは誤りです。探偵に頼めることの範囲は探偵ができること・できないこと:浮気調査で頼める範囲と法律の線にまとめています。

探偵でも個人でも問題になりうる行為

調べる場面ごとに、関係する法律を短くまとめます。条文と罰則の一覧は正本の浮気の証拠集めで違法になりうること:スマホ・GPS・侵入の線引きに載せているので、ここでは「どの場面に、どの線があるか」だけを押さえます。

調べる場面 越えると問題になりうる行為 関係する法律
あとをつける・見張る 不安や迷惑を覚えさせる仕方でつきまとう。恋愛感情その他の好意の感情や、それが満たされなかったことへの怨恨の感情を満たす目的で見張る・押し掛ける 軽犯罪法1条28号、ストーカー規制法2条1項
居場所を知る 承諾なしにGPS機器や紛失防止タグで位置を取る、持ち物に取り付ける ストーカー規制法2条3項
スマホ・アカウント 相手のIDとパスワードでログインする、意図に反して動くアプリを入れる 不正アクセス禁止法3条、刑法168条の2
家・建物 正当な理由なく人の住居に入る、帰るよう言われても居座る 刑法130条
結果を使う 職場やSNSに知らせて名誉を傷つける、「ばらす」と脅す 刑法230条・222条

もう一つ、刑事の問題とは別に、プライバシーの侵害として民事の責任を問われる可能性があります。民法709条・710条は、他人の権利や法律上保護される利益を侵害した者に、精神的な損害も含めて賠償する責任を定めています。罪にはならない調べ方でも、やり方や結果の広め方によっては、慰謝料を求める側だったはずが求められる側になる、ということが起こりえます。

アプリを使った調べ方は特に相談が多いので、次の浮気調査アプリを使う前に:相手の端末に入れることの危うさで詳しく扱います。自分で調べるか探偵に頼むかの比べ方は浮気調査は自分でやるか探偵に頼むか:費用・リスク・証拠の質の比較にあります。

依頼者が気をつける線:頼んではいけない依頼と、確かめるべき業者

探偵に頼む側にも、気をつける線があります。

  1. 違法な方法を頼まない:GPS機器の取り付け、相手のスマホやアカウントの中身を見ること、家の中へのカメラの設置などを頼まない。業者が「できます」と言っても、6条の原則に反する申し出として警戒する
  2. 目的を偽らない:業者は、結果が違法な行為に使われると知ったときは調査できません(9条1項)。相手を晒す・押し掛けるつもりで頼むと、依頼そのものが成り立たなくなります
  3. 届出のある業者を選ぶ:営業所の標識、または従業者6人以上でサイトを持つ業者ならサイトの標識で、届出をした公安委員会の名称などを確かめる。標識は2024年4月1日から、それまでの届出証明書に代わったもの
  4. 書面を受け取る:契約前の重要事項の説明書面、契約後の書面を受け取り、調査の方法・期間・報告の方法が書かれているかを見る

警察庁によると、一定の行政処分を受けた業者は、都道府県警察や公安委員会のサイトで処分の日から3年間公表されます。業者を選ぶときの全体の確認点は探偵の選び方:届出・標識・書面・見積もりで確かめる8つのポイントにまとめています。

調べられている側の人へ:不安を感じたときの確かめ方

「浮気調査 違法」と調べている人の中には、自分が調べられているのではと不安な人もいるはずです。尾行や張込みが法律の範囲で行われている限り、それだけで止める手段は限られますが、次のような場合は別です。

  • 車や鞄から、見覚えのないGPS機器や紛失防止タグが見つかった
  • 自分のスマホに、入れた覚えのないアプリが入っている、設定が勝手に変わっている
  • 職場や自宅の近くで、待ち伏せや押し掛けが繰り返される

政府広報オンライン(2026年3月)は、持ち物から不審な紛失防止タグを見つけたら、自宅に持ち帰らずに交番や警察署に相談するよう呼びかけています。2025年12月30日からは、相手の申出がなくても警察が職権で警告できるようになりました(ストーカー規制法4条)。記録やメッセージは消さずに持って相談すると話が早く進みます。相談先の選び方は#9110とは:浮気・不倫のトラブルで警察に相談できることを、危険が迫っているときは不倫で脅迫されたとき:110番と#9110の使い分けを見てください。浮気調査の仕組み全体は浮気調査とは:探偵に頼む流れ・費用の仕組み・選ぶときの確認点で見渡せます。

よくある質問

Q. 届出をしていない業者に浮気調査を頼んだら、依頼した側も罰せられますか?

探偵業法18条の罰則(6月以下の拘禁刑又は30万円以下の罰金)の対象は、届出をせずに探偵業を営んだ者で、依頼者を罰する規定は探偵業法にはありません。ただ、届出のない業者には、書面の交付や秘密の保持といった探偵業法の義務を守る前提がなく、もめたときに自分を守る手がかりが少なくなります。標識で届出を確かめてから頼んでください。

Q. 浮気調査で撮った写真を、不倫相手の家族やSNSに見せてもいいですか?

避けてください。人の名誉を傷つける事実を公然と示すと、その事実が本当でも名誉毀損の問題になりえます(刑法230条)。罪にならない場合でも、プライバシーの侵害として損害賠償を求められることがあります。写真の使い道は、請求や話し合いに必要な範囲に絞り、弁護士と相談して決めるのが安全です。

Q. 自分が浮気調査をされているかもしれません。やめさせることはできますか?

調査が法律の範囲で行われている限り、それだけでやめさせる手段は限られます。ただ、車や持ち物に知らない機器が付いている、無断でアプリが入れられている、といった場合は話が別で、ストーカー規制法などの問題になりえます。機器を見つけたら自宅に持ち帰らず、警察に相談してください。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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