離婚後の健康保険と年金の切り替え:扶養から外れるときの手続き
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配偶者の扶養に入っていた人は、離婚の日から自分で保険に入り直す必要があります。健康保険は「自分の勤務先の健康保険に入る」か「住所地の市区町村で国民健康保険に入る」かの二つが基本で、国民健康保険の届出は扶養から外れた日から14日以内です。年金は、国民年金の第3号被保険者だった人が第1号被保険者に変わる届出を、事実があった日から14日以内に市区町村へ出します。この記事で、選び方と順番を整理します。
離婚で変わること:健康保険と年金を分けて考える
離婚で変わるのは、「扶養に入っている」という前提です。健康保険の被扶養者も、国民年金の第3号被保険者も、配偶者の扶養が理由で保険料を払わずに入っていた立場です。離婚するとその立場がなくなり、自分で新しい保険に入る必要があります。
| 状況 | 健康保険 | 年金 | 期限の目安 |
|---|---|---|---|
| 自分が会社などで厚生年金に加入して働く | 勤務先の健康保険に加入 | 厚生年金に加入(勤務先が手続き) | 勤務先の指示による |
| 働いていない、または厚生年金に入らない働き方 | 市区町村の国民健康保険 | 国民年金の第1号被保険者 | どちらも14日以内 |
| 実家の親などの被扶養者になる | 親などの健康保険の被扶養者 | 国民年金の第1号被保険者(第3号は配偶者に扶養される人だけ) | 年金は14日以内、健康保険は親などの勤務先を通じて手続き |
収入が少なくて、実家の親などの被扶養者になる場合は、年間収入130万円未満(60歳以上や障害のある人は180万円未満)で、同居なら被保険者の収入の半分未満、別居なら被保険者からの仕送り額未満という要件があります(日本年金機構)。要件に合うかは、親の加入先の健康保険に確かめてください。
健康保険:国民健康保険に入るなら14日以内
扶養から外れたあとの届出は、次の順に進みます。
- 離婚の日(扶養から外れた日)を確認する。 以後の期限はこの日から数えます。
- 元配偶者に、扶養を外す手続きを頼む。 日本年金機構の案内では、被扶養者の削除の理由に「離婚したとき」が明記されています。届出は被保険者である元配偶者が事業主を通じて出し、保険証にあたる資格確認書などを返します。
- 住所地の市区町村で国民健康保険に加入する。 国民健康保険法施行規則3条は、被用者保険の被扶養者などに該当しなくなって資格を取得したときは、世帯主が14日以内に市町村へ届書を出すと定めています。保険料の額は市区町村で違うので、窓口で離婚後の世帯の所得で試算してもらいます。
- 勤務先の健康保険に入る場合は、入社の手続きを勤務先に頼む。 加入までの空白がある場合は、国民健康保険で間をつなぐか、窓口で相談します。
窓口では、次のように伝えると話が進みます。
例:「先日離婚して、元の配偶者の健康保険の扶養から外れました。国民健康保険に加入したいので、必要な書類を教えてください」
別居している段階の保険証の扱いは別居中の保険証と扶養の扱い:健康保険の手続きと注意することで、離婚後の手続き全体の期限は離婚後の手続き一覧:戸籍・氏・保険・年金・手当の順番で確かめられます。
国民年金:第3号から第1号への切り替え
国民年金は、20歳以上60歳未満で厚生年金に加入していない人が、第1号または第3号の被保険者になります。第3号の要件は、厚生年金に加入する配偶者に扶養され、原則として年収130万円未満であることです。離婚でその前提がなくなるので、第1号への種別変更の届出が必要です。
国民年金法施行規則6条の2は、被保険者の種別の変更の届出を、事実があった日から14日以内に、届書を市町村長に出して行うと定めています。持ち物は、基礎年金番号通知書かマイナンバーカードなどです。自分が会社に勤めて厚生年金に入る場合は、第2号被保険者になるので、この届出は不要です。
保険料が払えないときは、免除や納付猶予の申請ができます。日本年金機構の案内では、免除は本人・配偶者・世帯主の前年所得が一定以下、または失業などの場合に、全額・4分の3・半額・4分の1の区分で承認されます。納付猶予は20歳以上50歳未満が対象です。離婚して配偶者がいなくなっても、実家の親と同じ世帯なら世帯主である親の所得が審査に入るため、世帯の状況を窓口で伝えてください。全額免除の期間も、老齢基礎年金には2分の1が反映されます。
将来の年金額を考えるなら、婚姻期間中の厚生年金の記録を分ける手続きも確かめておきます。年金分割とは?合意分割と3号分割の違いと手続きの流れ・請求期限に、期限が5年と2年に分かれる点を含めて整理しました。
仕事を辞める・変えるときに知っておくこと
離婚と同時に退職する場合は、退職後の健康保険の選択肢が増えます。全国健康保険協会(協会けんぽ)の案内では、退職後は「任意継続」「国民健康保険」「家族の健康保険の被扶養者」の三つから選びます。任意継続は、退職日までの被保険者期間が継続して2か月以上あり、退職日の翌日から20日以内に申し出る必要があります。保険料は、退職時の約2倍(事業主負担分も自己負担)で、期間は2年です。
注意したいのは、任意継続のあいだに発生した病気やけがには、傷病手当金が支給されない点です。離婚のストレスで体調を崩す可能性があるときは、保険の選び方を窓口で比べてください。国民健康保険の傷病手当金は、国民健康保険法58条2項により、市町村が条例で定めれば支給できる任意の給付で、全国一律の制度ではありません。住所地の市区町村に条例があるかを、加入前に窓口で聞いてください。
手続きの抜けを防ぐ:ひとり親の支援とあわせて確かめる
保険の切り替えと同じ時期に、児童扶養手当や児童手当の申請、学校や保育の手続きが重なります。順番に迷うときは、期限が短いものから進めてください。子どもを育てる場合は、使える支援をひとり親家庭の支援制度一覧:手当・医療費・住まい・仕事で一覧にして、窓口でまとめて聞くと一度で済みます。毎月の保険料と年金を、収支の表に入れる方法は離婚後の生活費の見通し:収入・手当・支出の表の作り方にあります。
子どもへの伝え方や、浮気と子どもの関係は浮気と子供:影響を小さくするために親ができることと決めることで扱っています。
よくある質問
Q. 離婚したら、子どもの健康保険はどうなりますか?
子の扶養は、夫婦ともに収入がある場合は年間収入の多い方の被扶養者として認定されると、日本年金機構の案内にあります。離婚後は、子を育てる親の勤務先の健康保険に入れるか、国民健康保険に子も加入するかを、親権者の加入先に聞いて決めます。
Q. 元配偶者が扶養を外す手続きをしてくれません。自分の手続きはできませんか?
扶養を外す届出は、被保険者である元配偶者が事業主を通じて出します。進まないときは、元配偶者の勤務先か加入先の健康保険、年金事務所に相談します。自分の国民健康保険の窓口にも「元配偶者が扶養を外す手続きをまだしていない」と伝え、必要な書類を聞いてください。
Q. 国民年金の保険料が払えないとき、どうすればよいですか?
未納のままにせず、免除や納付猶予を申請します。日本年金機構の案内では、申請は納付期限から2年を経過していない期間まで遡れます。未納の期間があると、障害基礎年金や遺族基礎年金を受けられない原因になりうるため、早めに市区町村の国民年金の窓口か年金事務所へ行ってください。
出典・参考にした公的な情報
- 従業員が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き(日本年金機構)
- 国民年金に加入するための手続き(日本年金機構)
- 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度(日本年金機構)
- 国民年金法施行規則 第6条の2(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 国民健康保険法施行規則 第3条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 国民健康保険法 第58条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
- 任意継続(退職後の健康保険)(全国健康保険協会)
- 傷病手当金(全国健康保険協会)
出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。