浮気・不倫が原因の離婚 / 手順

離婚届の書き方と出し方:証人・親権の欄で注意すること

この記事のもくじ
  1. 離婚届を出す前に:先に決めておくこと
  2. 書き方:署名と証人の欄
  3. 親権の欄と、2026年4月からの新しいチェック欄
  4. 出し方:持ち物・本人確認・届出先

離婚届は、夫婦の署名と、成年の証人2人の署名がそろったものを、市区町村役場に出して受理されると、その日に協議離婚が成立する書類です。浮気が原因の離婚でも、書き方は変わりません。2026年4月1日からは、未成年の子がいる場合の親権の記載が増え、新しい様式にはチェック欄も加わりました。この記事では、署名・証人・親権の欄と、出し方を順番に確認します。

離婚届を出す前に:先に決めておくこと

民法764条は、婚姻の届出に関する規定を協議離婚に準用しています。届出は、夫婦が署名した書面に成年の証人2人以上が署名して、役場に出すことが必要です(739条2項)。届出が受理された日に離婚が成立し、公正証書や協議書を作っただけでは離婚は成立しません(日本公証人連合会)。

出す前に、次の点を確かめます。

  1. 離婚の条件が決まっているか:養育費、財産分与、慰謝料などの取り決めは、届出後に詰めるのが難しくなります。協議離婚の流れ:浮気が原因のときに決めることと書面の残し方の表で、抜けがないか見てください。
  2. 書面を作ったか:養育費や慰謝料の約束があるなら、離婚協議書か公正証書に残してから出します。公正証書の費用は離婚の公正証書の費用:公証人手数料の決まり方と必要書類で概算できます。
  3. 相手に離婚届を預けていないか:署名済みの離婚届を相手に渡していると、気持ちが変わった後に出されることがあります。不安なときは不受理申出を検討します。

書き方:署名と証人の欄

離婚届は役所の窓口で配られています。様式は2026年4月1日に変わったため、手元に古い用紙があるときは、使えるかを出す役場に確かめてください。

欄 書くこと 注意
夫・妻の署名 協議離婚の届出人は夫と妻。それぞれが署名する 相手の分を代わりに書かない
証人 成年の証人2人以上が署名する 未成年は証人になれない
未成年の子の氏名 親権者を定めた子の氏名を、該当する欄に書く 下の「親権の欄」で説明
連絡先 夫と妻の双方の電話番号(携帯電話でもよい) 記入に不足があると、追記されるまで受理できないことがある

氏名・生年月日・住所・本籍・筆頭者などの基本事項は、窓口で配られる記載例のとおりに書きます。外国籍の人との離婚は、必要書類が異なる場合や、日本法による協議離婚が出せない場合があるため、事前に役所へ問い合わせてください(文京区)。

証人を頼むときの考え方

民法739条2項が求めるのは、成年の証人2人以上の署名です。誰に頼むかは夫婦で決めますが、頼まれた人には離婚することが伝わります。離婚の理由まで話す必要はなく、署名をお願いする場面で何をどこまで伝えるかを、先に決めておきます。

親権の欄と、2026年4月からの新しいチェック欄

2026年4月1日の改正で、協議離婚では親権者を「父母の双方または一方」と定められるようになりました(民法819条1項)。これに合わせ、離婚届には、親権者となる人の氏名と、その人が親権を行う子の氏名を書きます。親権者の指定を求める家事審判・家事調停の申立てをしているときは、その旨を書きます(戸籍法76条)。子の親権者が決まっていなくても、申立てをしていれば届出ができます(民法765条1項)。欄の並びや書き分け方は、役場で配る新様式と記載例のとおりに書いてください。

新様式では、未成年の子の氏名欄が変わったほか、チェック欄が次の2つ加わったと堺市が案内しています。

  1. 共同親権か単独親権かの意味を理解し、真意に基づいて合意したことを確認する欄
  2. 監護の分掌、親子交流、養育費の分担の取り決めの有無を答える欄

未記入の場合の扱いは自治体で違い、窓口で追加の記入を求められたり、すぐに受理できなかったりすることがあります。記入漏れのない状態で出してください。親権の決め方は親権とは?2026年4月からの共同親権・単独親権の決め方で整理しています。

旧様式を使うとき

新様式の配布の準備は自治体で進み方が違い、施行直前の2026年3月の案内では「準備中」としていた市もあります(堺市、鹿児島市)。現在の取扱いは出す役場に確かめてください。未成年の子がいなければ旧様式でも差し支えないと案内する自治体があります(堺市、鹿児島市)。未成年の子がいる夫婦が旧様式を使うときは、離婚届の別紙に夫と妻がそれぞれ署名し、旧様式に添付します。別紙がないと、すぐに受理できず、当事者の来庁を求められることがあります(堺市、鹿児島市)。新様式の離婚届を使うか、別紙を添えるかは、出す役場に確かめてから準備すると二度手間になりません。

出し方:持ち物・本人確認・届出先

協議離婚の届出先は、夫婦の本籍地または所在地の市区町村役場の戸籍の窓口です(文京区)。持ち物は次のとおりです。

早見表:離婚届を出すときの持ち物
持ち物 内容
離婚届 署名・証人の署名がそろったもの1通
本人確認書類 窓口に来る人の、マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど
戸籍全部事項証明書 2024年3月1日以降の届出では原則不要(一部の戸籍を除く)
別紙(旧様式の場合) 夫と妻が署名したもの

窓口に来た人が本人かどうかは、役場が確認します(戸籍法27条の2)。届出人本人が窓口に行かなかった場合、受理されたことが後で本人に通知されます。

離婚の後には、氏の扱いなど、期限のある手続きが続きます。婚姻前の氏に戻った人が、離婚の際の氏を続けて名乗る場合は、離婚の日から3か月以内の届出が必要です(民法767条2項)。ほかの手続きは離婚後の手続き一覧:戸籍・氏・保険・年金・手当の順番に並べています。

暴力や脅しがあって、離婚届の話し合い自体が危険なときは、先に窓口へ相談してください。番号は浮気・不倫の相談先一覧:悩み別の窓口と番号・受付時間の早見表にあります。

協議書を専門家に頼むかどうかは、離婚協議書は行政書士と弁護士のどちらに頼む?できることの違いで比べられます。

よくある質問

Q. 離婚届の証人は、誰に頼めばよいですか?

協議離婚の届出には、成年の証人2人以上の署名が必要です(民法739条2項)。夫婦のどちらかが頼める人を探すことになります。証人は届書に署名する立場なので、頼むときは、離婚の事情をどこまで伝えるかを先に決めておくと、後で気まずくなりません。

Q. 離婚届に、相手の署名を頼まれて代わりに書いてもよいですか?

届出人の欄は、夫と妻のそれぞれが自分で署名する欄です。他人が代わりに書くと、相手が知らない間に届出されたという争いのもとになります。不安があるときは、窓口に離婚届を出す前に、本籍地の役場に[離婚届の不受理申出とは?勝手に出されるのを防ぐ手続き](/rikon-fujuri/)を出しておく方法があります。

Q. 子どもの親権者が決まらないまま、離婚届は出せますか?

出せる場合があります。民法765条1項は、親権者の定めがされていること、または親権者の指定を求める家事審判・家事調停の申立てがされていることを、受理の条件にしています。申立て中のときは、届書にその旨を書きます(戸籍法76条)。申立ての控えなどの持ち物は役場ごとに違うことがあるので、出す前に窓口で確かめてください。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

協議離婚の流れ:浮気が原因のときに決めることと書面の残し方

離婚届の不受理申出とは?勝手に出されるのを防ぐ手続き

離婚の公正証書の費用:公証人手数料の決まり方と必要書類

離婚後の手続き一覧:戸籍・氏・保険・年金・手当の順番