発覚後の話し合いと誓約書 / 悩み整理

妻の浮気が発覚したとき夫がしておくこと:子ども・仕事・お金の順番

この記事のもくじ
  1. 最初に子どもの世話を整える:誰が何を担うかを書き出す
  2. 次に仕事を調整する:休む制度と職場への伝え方
  3. 家計を把握する:妻が管理していた口座と支払い
  4. 3つが整ってから考えること:離婚率の数字と次の一手

妻の浮気が発覚したら、夫が直後にしておきたいのは、子どもの世話を止めない段取り、仕事の調整、家計の把握の3つを、この順番で整えることです。妻を問い詰める、浮気相手に連絡する、家を出ろと迫るといった動きは、3つが整ってからでも遅くありません。妻が家事や育児の多くを担ってきた家庭では、話し合いがこじれた瞬間に子どもの毎日が回らなくなることがあるため、まず生活の土台を守ります。夫の不倫が分かった妻の側から見た同じ場面は、夫の不倫が発覚した直後に妻がしておく5つのことにまとめています。

最初に子どもの世話を整える:誰が何を担うかを書き出す

妻の浮気が分かった夜、夫の頭は怒りと混乱でいっぱいになります。それでも翌朝、子どもは学校や園に行き、食事をとります。妻が出て行く、実家に帰る、話し合いの最中に家事が止まるといった事態に備えて、子どもの世話を誰がどう担っているかを先に書き出してください。

項目 今の担当 妻が担えなくなったときの代わり
朝の支度・朝食
登校・登園の送り
迎え(時刻と場所)
夕食・入浴・寝かしつけ
学校・園との連絡帳、提出物
習い事・通院
子どもが熱を出したときの対応

空欄の「代わり」には、自分、自分の親、ファミリー・サポートなど自治体の預かりの仕組み、職場の制度を使う、といった選択肢を書き入れていきます。表を作ると、自分がまだ把握していない子どもの用事が見えてきます。

そのうえで、自分が子どもの世話をした日と内容を簡単に記録しておくと、後で離婚や別居を考えるときに、それまでの子育ての関わりを説明する材料になります。親権の判断でどんな事情が見られるかは親権を父親がとるにはで扱っています。

子どもへの言葉は短くします。夫婦の話し合いは子どもが寝てから、または家の外ですることにして、子どもの前では妻を責めない、浮気の話をしないと決めておきます。

文例(子どもに様子を聞かれたとき):「お父さんとお母さんで話し合っていることがあるんだ。君のせいじゃないから、心配しなくて大丈夫」

次に仕事を調整する:休む制度と職場への伝え方

子どもの世話を自分が担う時間が増えると、仕事との両立が問題になります。職場に事情を話しにくいからと無理を重ねると、体を壊して子どもの世話も仕事も続かなくなります。使える仕組みを先に確かめておきます。

  1. 年次有給休暇:6か月継続して勤め、出勤日の8割以上出勤していれば、勤続年数に応じた日数の有給休暇があります。労働基準法39条は、休暇を「労働者の請求する時季に」与えるよう定めていて、事業の正常な運営を妨げる場合に限り、会社は時季を変えることができます。理由を詳しく説明することは条文上の条件ではないので、「私用のため」と申し出る方法があります。
  2. 会社独自の休暇・時短・在宅勤務:特別休暇、看護休暇、時差出勤などは会社ごとの決まりです。就業規則や社内の案内で確かめてください。
  3. 心身の不調で働けなくなったとき:眠れない、集中できない状態が続き、医師から仕事に就けないと言われた場合、会社の健康保険の傷病手当金を受けられることがあります。協会けんぽの場合、連続する3日間を含めて4日以上仕事に就けなかったこと、休んだ期間に給与が出ていないことなどが条件で、支給を始めた日から通算1年6か月まで受けられます。加入している健康保険によって扱いが違うので、保険証に書かれた保険者に確かめてください。

職場で事情を話すなら、相手は1人に絞り、話す内容は「家庭の事情で、しばらく子どもの送り迎えが必要になった」程度にとどめます。妻や浮気相手の名前、浮気の中身まで話すと、思わぬところに広がるおそれがあります。浮気相手が同じ職場や取引先の人だった場合は、会社に知らせることに名誉毀損などの問題がありうるので、浮気相手の職場に連絡したいときを読んでから動いてください。

家計を把握する:妻が管理していた口座と支払い

妻が家計を管理してきた家庭では、夫は自分の給与がどの口座に入り、何に使われているかを知らないことがあります。話し合いが始まる前に、次のものを確かめて書き出しておきます。

  • 自分の給与の振込口座と、生活費を移している口座
  • 住宅ローンや家賃、保険料、教育費、カードの引き落とし先と金額
  • 子ども名義の預金・学資保険があるか、誰が管理しているか
  • 妻名義の口座に移したお金があるか(分かる範囲で)

明細や通帳を持ち出すより、写真に撮って記録する方法が穏やかです。共有の口座のお金をまとめて自分の口座に移したり、妻に渡していた生活費を急に止めたりすると、後の財産分与や婚姻費用の話し合いでもめる原因になります。結婚している間は、夫婦はそれぞれの資産や収入などを考えて生活費を分担することになっていて(民法760条)、別居した場合の生活費(婚姻費用)の仕組みは婚姻費用とは?で確かめられます。

妻が子どもを連れて家を出た場合、児童手当は、離婚協議中などで父母が別居しているときは子どもと同居している人に優先して支給される仕組みです(こども家庭庁)。自分が受給者になっている場合は受給者を変える手続きが関係してくるので、住んでいる市区町村の児童手当の窓口で、別居したことを伝えて流れを確かめてください。

3つが整ってから考えること:離婚率の数字と次の一手

子ども、仕事、家計が整ったら、妻との話し合いをどう進めるか、やり直すのか離婚を考えるのかに向き合います。このとき「妻の浮気が発覚した後の離婚率」を気にする人もいますが、浮気が分かった夫婦のうち何割が離婚したかという公的な統計はありません。

参考になる公的な数字は、家庭裁判所に申し立てられた事件の動機の統計です。

司法統計で見る「異性関係」の位置(令和7年・婚姻関係事件)
申立人 申立ての総数 動機に「異性関係」を挙げた件数 割合(筆者の計算)
夫 15,355件 1,823件 約11.9%
妻 42,136件 5,393件 約12.8%

出典:司法統計年報(家事編)令和7年 第19表。動機は申立人が挙げた主なものを3個まで数えた重複集計。「異性関係」は統計の区分名で、誰の異性関係かは分かれていない。

この数字は、離婚調停などを家庭裁判所に申し立てた人の動機であって、浮気の後に離婚した夫婦の割合ではありません。裁判所を使わない協議離婚も含まれていません。統計の読み方は浮気率はどのくらい?家庭裁判所の統計で見る「異性関係」の位置で詳しく扱っています。

次の一手を考えるときは、感情的な行動で自分の立場を悪くしないことが先です。避けたい行動は浮気発覚後にやってはいけない7つのこと、離婚を考える場合の整理は妻の浮気で離婚を考える夫へにまとめています。一人で抱え込みやすい夫の側の相談先はサレ夫が一人で抱えないために、発覚後の全体の流れは浮気が発覚したらすることで確かめてください。

よくある質問

Q. 妻の浮気が発覚した後の離婚率はどのくらいですか?

妻の浮気が分かった夫婦のうち何割が離婚したかを示す公的な統計はありません。近い数字として、司法統計年報(家事編)令和7年では、夫が家庭裁判所に申し立てた婚姻関係の事件15,355件のうち1,823件(筆者の計算で約11.9%)が、動機の一つに「異性関係」を挙げていました。これは調停などを申し立てた人の動機の数で、浮気の後に離婚した人の割合ではありません。

Q. 浮気をしたのは妻なのに、自分が生活費を払う必要はありますか?

結婚している間は、夫婦はそれぞれの資産や収入などを考えて生活費を分担することになっています(民法760条)。別居した妻から婚姻費用を求められたとき、浮気をした側からの請求がどう扱われるかは事情で変わり、個別の判断は弁護士に聞くことになります。考え方は[有責配偶者からの婚姻費用の請求はどうなる?](/konpi-yuuseki/)で整理しています。

Q. 妻の浮気を会社の上司に話して休みをもらうべきですか?

有給休暇は、労働者が請求する時季に与えることが労働基準法39条で定められていて、取る理由を細かく説明することは条文上の条件になっていません。私生活の事情を職場でどこまで話すかは自分で決めてよく、話すとしても信頼できる1人に要点だけにとどめると、後で噂が広がる心配を減らせます。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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