探偵・浮気調査の選び方と費用 / Q&A

浮気調査の道具を買う前に:GPS・盗聴器・カメラで問題になる点

この記事のもくじ
  1. 浮気調査の道具は買ってよい?答えは「使い方」で分かれる
  2. 道具ごとに問題になりうる法律の早見表
  3. 道具ごとの考え方:詳しい線引きは個別の記事で
  4. 買う前に考える5つのこと

浮気調査の道具は、買うことよりも「誰の物に、承諾なしに、何を記録するか」で問題が分かれます。夫や妻の車や鞄に小型GPSや紛失防止タグを付ける、相手のスマホに監視アプリを入れる、寝室に隠しカメラを置く、盗聴器で拾った会話を人に聞かせる。こうした使い方には、それぞれ禁じる法律があります。罪になるかは目的や承諾などの事情で決まり、最後は捜査機関と裁判所が判断しますが、迷う道具は買う前に使い道を書き出し、弁護士に確かめてから決めてください。

浮気調査の道具は買ってよい?答えは「使い方」で分かれる

通販で手に入る小型GPS発信機や紛失防止タグ、小型カメラ、ボイスレコーダーは、どれも見守りや防犯、忘れ物対策として普通に売られています。店で買うだけの行為を罰する法律の話ではありません。問題になるのは、浮気を確かめるために相手の持ち物・端末・部屋に、相手の承諾なしに使う場面です。

買う前に、次の3つを自分に問いかけてください。

  1. 取り付ける先は誰の物か。 自分だけが使う物か、夫や妻がふだん持ち歩く物か。
  2. 相手は知っているか。 承諾を得て使うのか、知られないように使うのか。
  3. 何を記録するか。 位置か、会話か、映像か。自分がその場にいない場面を記録するのか。

「相手の物」「承諾なし」「自分のいない場面」の3つがそろうほど、下の早見表のどれかに近づきます。道具を使う代わりに、自分の目で見たことを日時つきで残す方法は浮気の記録ノートの付け方:日時・行動・やりとりを書く型にまとめています。

道具ごとに問題になりうる法律の早見表

早見表:浮気調査の道具と、問題になりうる法律
道具 問題になりやすい使い方 関係する法律(条文) 法定刑の上限など
小型GPS発信機 夫や妻の車・鞄に無断で付け、位置を取る ストーカー規制法2条3項・3条(反復すれば18条) ストーカー行為は1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金
紛失防止タグ(スマートタグ) 相手の持ち物に忍ばせて位置を知る 同法2条3項(2025年12月30日から対象) 同上
監視・追跡アプリ 相手のスマホに無断で入れ、位置・通話・メッセージを送らせる 刑法168条の2、ストーカー規制法2条3項 168条の2は3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
隠しカメラ 寝室などで性的な場面をひそかに撮る 性的姿態撮影等処罰法2条 3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金
カメラ・録音機を他人の家に置く 不倫相手の部屋に入って設置する 刑法130条(住居侵入) 3年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金
盗聴器・受信機 無線で飛ぶ通話を傍受し、内容を人に漏らす・使う 電波法59条・109条 1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
相手のIDとパスワードの控え 相手のIDとパスワードで別の端末からアカウントに入る 不正アクセス禁止法3条 3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金

罰則は2025年6月1日からの「拘禁刑」の表記に合わせています。刑罰の条文に当たらない使い方でも、相手のプライバシーを侵害したとして損害賠償を求められることがあります(民法709条・710条)。証拠を集めたつもりが、責任を問われる側に回る。この逆転が道具選びでいちばん避けたいことです。行為ごとの線をまとめた正本は浮気の証拠集めで違法になりうること:スマホ・GPS・侵入の線引きです。

道具ごとの考え方:詳しい線引きは個別の記事で

この記事は、道具を買う前の総合案内です。道具ごとの条文と考え方は、それぞれの記事に任せ、ここでは入口だけを示します。

どの道具でも、集めたつもりの記録が責任を問われる材料に変わりうる点は同じです。罰則の数字は上の早見表だけに置いています。

買う前に考える5つのこと

カートに入れる前に、紙に書いて答えてみてください。1つでも答えに詰まるなら、買うのを止める合図です。

  • その道具でしか分からないことか。 帰宅時刻のずれや外出の曜日は、記録ノートでも残せる。
  • 相手の承諾を得て使えるか。 承諾を得られないなら、早見表の使い方に近い。
  • 見つかったときに何が起きるか。 関係の悪化、相手からの責任追及、話し合いでの立場の弱まりを書き出す。
  • 手に入れた記録を、何に使うのか。 離婚や慰謝料に使いたいなら、集め方を含めて弁護士に見せることになる。
  • 相手に暴力や強い支配がないか。 あるなら道具より安全を先にする。

道具で知りたかったことは、道具を使わない方法でも残せることがあります。

知りたいこと 道具で解決したくなる場面 道具を使わない手段
帰宅時刻や外出の曜日 位置を取りたい 自分が見た日時を記録ノートに残す(浮気の記録ノートの付け方)
誰と会っているか 会話を拾いたい、アプリを入れたい 探偵業者の尾行・張込みによる調査(探偵に依頼する流れ)
自分に届いたやりとり 相手の端末を見たい 自分が受け取った内容の保存(浮気相手とのメールは証拠になるか)

最後の項目に当てはまる人は、暴力がある相手の浮気の証拠集め:安全を先にする理由と相談先を先に読んでください。いま危険が迫っているなら110番、緊急でない相談は警察相談専用電話の#9110(受付時間は都道府県警察ごとに異なる)です。窓口の一覧は浮気・不倫の相談先一覧にあります。

道具を使わない場合の選択肢は、自分で集めてよい範囲で記録を続けるか、探偵業者に調査を頼むかです。自分でできる範囲は浮気の証拠を自分で集める方法:法律に触れない範囲の7つの手順と限界にまとめました。探偵業者も同じ法律の線の内側で、尾行・張込み・聞込みといった方法で調べます。頼むかどうか迷っている妻の立場の方は、次の夫の浮気調査を頼む前に妻が決めておくこと:目的・予算・その後で、頼む前の決め方を確かめてください。

よくある質問

Q. 自分名義の車なら、GPSを付けても問題ありませんか?

名義だけで決まる話ではありません。ストーカー規制法が問題にするのは、相手が所持する物への承諾のない取り付けや、位置情報の取得です。夫や妻がふだん使っている車であれば、名義が自分でもこの線に近づきます。付ける前に、車を誰が使っているかを含めて弁護士に確かめてください。

Q. もう道具を買ってしまいました。どうすればよいですか?

買っただけの段階なら、使わずにしまっておけば済みます。すでに取り付けたりアプリを入れたりした場合は、慌てて外す・消す前に、いつ何をしたかをメモにまとめてください。そのメモを持って弁護士に相談し、どう片付けるかを決めるのが安全な順番です。

Q. 探偵ならGPSや盗聴器を使って調べてもらえますか?

探偵業法6条は、探偵業の届出をしても、ほかの法律で禁じられた行為ができるようになるわけではないと定めています。探偵に特別な調査の権限はなく、無断の位置情報の取得や住居への立ち入りは、探偵がしても同じ法律の問題になります。調査方法は契約前の説明で確かめてください。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

浮気調査アプリを使う前に:相手の端末に入れることの危うさ

浮気調査にGPSは使える?位置情報の無断取得を禁じる法律と代わりの方法

浮気の証拠集めで違法になりうること:スマホ・GPS・侵入の線引き

夫の浮気調査を頼む前に妻が決めておくこと:目的・予算・その後