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不倫がバレた後に離婚を求められたら:応じる前に確かめるお金と子ども

この記事のもくじ
  1. 離婚を求められたら、「離婚するか」と「条件」を分ける
  2. 応じる前に確かめるお金:慰謝料・財産分与・婚姻費用
  3. 応じる前に確かめる子どものこと:親権・養育費・親子交流
  4. 住まいをどうするか:家を出る前に確かめること
  5. 返事をする前の相談の順番と、合意を書面にする方法

不倫がバレて配偶者から離婚を求められても、その場で応じる必要はありません。離婚するかどうかと、離婚の条件(お金・子ども・住まい)は分けて考えられます。罪悪感から「全部あなたの言うとおりにする」と答える前に、慰謝料・財産分与・婚姻費用、親権・養育費・親子交流、住まいの各項目を確かめ、弁護士に相談してから返事をする順番を守ってください。条件を決めないまま離婚届を出すと、後から取り決めるのは一層難しくなります。

離婚を求められたら、「離婚するか」と「条件」を分ける

協議離婚は、夫婦が話し合って合意し、届け出ることで成立します(民法763条)。届け出た後は、慰謝料や財産分与、養育費などが決まっていなくても、離婚そのものは成立してしまいます。不倫をした負い目から早く区切りをつけたくなりますが、条件を決めずに離婚すると、離婚後に別の手続で一つずつ話し合うことになります。

離婚を切り出されたら、まず次のように伝えて時間をもらいます。

伝え方の例:「離婚を考えるほど傷つけたことは、本当に申し訳ないと思っています。あなたの気持ちを軽く扱いたくないので、お金と子どものことをきちんと確かめてから、返事をさせてください。」

この言葉は、離婚を拒むためのものではありません。条件を確かめずに約束して後で守れなくなるほうが、配偶者と子どもをもう一度傷つけます。話し合いがまとまらないときは、家庭裁判所の夫婦関係調整調停(離婚)で、離婚そのものと一緒に親権・養育費・財産分与・慰謝料も話し合えます。不倫をした側から見た離婚の考え方の全体は、浮気した側が離婚したいときにまとめています。

応じる前に確かめるお金:慰謝料・財産分与・婚姻費用

お金の項目は、名目ごとに決まりが違います。まとめて「いくら払えば離婚できるか」と考えると、何に対していくら払うのかがあいまいになります。

項目 決まりの要旨 応じる前に確かめること
慰謝料 故意・過失で他人の権利を侵害した人は、精神的な損害も賠償する(民法709条・710条)。条文に金額の基準はない 請求された額と根拠、一括か分割か、支払える額との差
財産分与 離婚した者の一方は財産の分与を請求できる。家庭裁判所は寄与の程度などを考慮し、寄与は異なることが明らかでなければ等しいとする(768条) 婚姻中に築いた預貯金・不動産・保険・退職金の一覧、住宅ローンの残り
婚姻費用 夫婦は資産・収入などを考慮して婚姻から生じる費用を分担する(760条) 別居から離婚までの生活費をどちらがいくら負担するか
年金分割 婚姻期間中の厚生年金の記録を、合意や裁判手続で定めた割合で分ける制度がある(日本年金機構) 合意する割合と、請求の期限(2026年4月1日以後の離婚は5年以内、それ以前の離婚は2年以内)

財産分与と慰謝料は別の制度です。不倫をしたことが財産分与の割合を決める理由として768条に書かれているわけではありません。合意するときは、何にいくら払うのかを名目ごとに書き分けておくと、後で支払いの管理で混乱しにくくなります。財産分与を家庭裁判所に求められる期間など、2026年4月1日に施行された改正の数字は離婚の法改正2026年4月施行の変更点、お金の全体像は浮気が原因の離婚とお金で扱っています。

応じる前に確かめる子どものこと:親権・養育費・親子交流

未成年の子がいる場合、協議離婚では父母の話し合いで、双方を親権者にするか一方にするかを決めます(民法819条1項)。2026年4月1日の改正で、離婚後も父母の双方を親権者とすることを選べるようになりました。法務省のQ&Aは、双方とするか一方とするかについて、個別の事情に即して子の利益の観点から判断すべきで、どちらかを原則とするものではないと説明しています。

チェックリスト:子どもについて応じる前に確かめること
項目 確かめること
親権 双方か一方か。一方ならどちらか。それぞれの場合に、進学や引越しをどう決めるか
監護 子どもがふだん誰と暮らし、誰が世話をするか
養育費 月額、支払日、いつまで払うか、進学したときの扱い
親子交流 離れて暮らす親と子どもが会う頻度・方法、連絡の取り方
子どもへの説明 いつ、どちらが、どこまで話すか。不倫の事情を子どもに話さない約束

養育費は、条文上「子の監護に要する費用の分担」として、離婚の際に協議で定めるものとされています(766条1項)。取り決めのないまま離婚した場合の法定養育費の仕組みもできましたが、これは取り決めまでのつなぎで、適正な額の目安ではありません。額を考えるときは家庭裁判所の算定表を使うのが一般的で、読み方は養育費算定表の使い方にあります。

不倫をした負い目から「子どもには会わなくていい」「養育費は言われた額でいい」と答えると、子ども自身の利益が置き去りになることがあります。親子交流と養育費は、配偶者への謝罪とは切り離して、子どもにとって続けられる形を考えてください。

住まいをどうするか:家を出る前に確かめること

離婚を求められると、「自分が家を出るべきだ」と考える人は多いはずです。ただ、出て行く前に確かめておかないと、離婚後の生活が成り立たなくなる項目があります。

  1. 名義とローンの状況。 家の名義は誰か、住宅ローンの債務者・連帯保証人は誰か、残りはいくらか。名義人が家を出ても、ローンの支払い義務は残る。
  2. 離婚後に誰が住むか。 子どもが学校を変えずに済むように、子どもと暮らす親が住み続ける形を検討する夫婦もある。住み続ける場合の取り決めは離婚後も今の家に住み続けるにはで扱っている。
  3. 売るかどうか。 売って代金を分ける場合は、売却額とローン残高の差を確かめる。流れは離婚で家を売るときの流れにまとめている。
  4. 別居中の生活費。 先に家を出るなら、婚姻費用をどう負担するかを決めておく。不倫をした側が家を出る場合の考え方は浮気した側が家を出たら?で整理している。

返事をする前の相談の順番と、合意を書面にする方法

確かめる項目が見えたら、次の順番で進めます。

  1. 配偶者の求めを書き留める。 離婚の時期、慰謝料の額、子ども・住まいの希望を、言われたとおりに記録する。
  2. 自分の家計と財産の資料を集める。 給与明細、源泉徴収票、通帳、ローンの返済表、保険証券、年金の記録。
  3. 弁護士に相談する。 求められた条件が自分の事情でどう考えられるか、どこまで応じるかは、個別の法律問題として弁護士に聞く。弁護士会の法律相談や法テラス(日本司法支援センター)も使える。
  4. 配偶者に返事をする。 応じる条件と、話し合いたい点を分けて伝える。
  5. 合意したら書面にする。 離婚協議書に名目ごとの金額と支払い方法を書く。養育費など継続して払うものは、公正証書にする方法もある。書き方は離婚協議書の書き方で扱っている。

勤務先の同僚との不倫で、職場にも知られそうな場合は、離婚の話と並行して会社での扱いも確かめておきます。就業規則の見方は不倫が会社にバレるとどうなる?懲戒の考え方と就業規則の確かめ方にまとめています。離婚に応じることも、条件を確かめることも、どちらも責任の取り方の一部です。

よくある質問

Q. 不倫をした側は、離婚を求められたら断れないのですか?

協議離婚は夫婦の合意で成立するので、不倫をした側にも応じるかどうかを考える余地があります。ただし配偶者が裁判で離婚を求める場合、「配偶者に不貞な行為があったとき」は民法770条1項1号が挙げる離婚の理由の一つです。断るか応じるかの見通しは事実関係で変わるので、返事の前に弁護士に確かめてください。

Q. 不倫をしたら、親権はとれなくなりますか?

民法819条は、親権者を父母の双方にするか一方にするかを、子の利益のために一切の事情を考慮して決めるとしており、不倫をしたこと自体を親権者を決める理由として挙げてはいません。これまで誰が子どもの世話をしてきたかなど、子どもにとっての事情が中心になります。見られる事情は[浮気した親は親権をとれない?](/shinken-uwaki/)で整理しています。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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