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不倫で別れたいのに相手が別れてくれないとき:安全を先にした対処

この記事のもくじ
  1. 不倫相手が別れてくれないとき、危険の度合いを4段階で見分ける
  2. 言葉で拒まれている段階で、自分でできること
  3. 脅し・つきまといが始まったら:記録を残して警察に相談する
  4. 「家族や会社にばらす」「お金を払え」と言われたとき
  5. 別れた後も身を守るための準備

不倫で別れたいのに相手が別れてくれないときは、説得の言葉を探すより先に、いまどのくらい危険かを見分けてください。「別れたくない」と言われているだけなのか、何度も連絡や待ち伏せが続いているのか、「家族にばらす」「写真を広める」と脅されているのか、暴力やその気配があるのかで、することがまったく変わります。言葉で拒まれている段階なら自分で線を引き直せますが、脅しやつきまといが始まったら、一人で抱えずに警察へ相談するのが基本です。関係が不倫だったことは、相談をためらう理由にはなりません。

いま危険が迫っているなら、この記事を読むより先に連絡してください。

  • 押しかけられている、刃物を見せられた、暴力をふるわれた:110番
  • 緊急ではないが、脅しやつきまといが続いて不安:#9110(受付時間は都道府県警察ごとに異なる。夜間・休日は当直や音声案内で対応)
  • 同居していた相手からの暴力や暴言:DV相談+ 0120-279-889(電話は24時間。チャットは12時〜22時)

ほかの窓口の番号と受付時間は浮気・不倫の相談先一覧に、脅されたときの最初の動き方は不倫で脅迫されたときの110番と#9110の使い分けにまとめています。

不倫相手が別れてくれないとき、危険の度合いを4段階で見分ける

相手の反応を、次の4つの段階のどれに近いかで分けてください。迷ったら、重いほうの段階として扱います。段階が上がったと感じた日付も、あわせてメモしておきます。

早見表:別れてくれない相手の反応と、先にすること
段階 相手の反応の例 先にすること
1 言葉で拒む 「別れたくない」「考え直して」と言う、泣く 同じ言葉で決断を繰り返す。二人きりで会わない
2 連絡や接触が続く 拒んだのに電話やメッセージが何度も来る、帰り道で待っている やり取りを保存し、#9110 や警察署に相談する
3 脅す・要求する 「配偶者や会社にばらす」「写真を広める」「お金を払え」 返事をせず記録を残し、警察と弁護士に相談する
4 身の危険がある 暴力、物を壊す、刃物を見せる、家に押しかける その場を離れて110番

段階1は、多くの別れ話で起きる反応です。ここで踏みとどまれるかどうかは、こちらの言葉がぶれないかにかかっています。段階2以降は、相手の行動が法律で規制される行為に近づいている可能性があり、自分の説得で止めようとするほど長引きやすくなります。

段階を見分けるときに見落としやすいのが、自分の持ち物や車に見覚えのない小さな機器が付いている場合です。2025年12月30日から、紛失防止タグを承諾なく取り付けて位置情報を取ることも、ストーカー規制法の規制対象に加わりました(警察庁)。見つけたら自分で外して捨てる前に、写真を撮って警察に相談してください。

言葉で拒まれている段階で、自分でできること

相手が「別れない」と言うだけの段階では、話し合いを重ねるほど相手に「まだ説得できる」と受け取られがちです。次の4つを守ると、話が振り出しに戻りにくくなります。

  1. 同じ一文を繰り返す。 理由を聞かれても、新しい理由を足さずに「自分で決めたことで、変わりません」と返します。
  2. 「最後にもう一度会う」を受けない。 会うなら人目のある場所で、終わる時刻を決め、信頼できる人に予定を伝えておきます。相手の家や車、ホテルには行きません。
  3. 期限や条件を付けない。 「落ち着いたら」「離婚の話が進んだら」と言うと、相手は待つ理由を得ます。
  4. 連絡の通り道を閉じる。 ブロックや着信拒否をしても、届いたメッセージは消さずに残します。

文例(何度目かの引き止めへの返事):「気持ちは変わりません。これ以上この話をするつもりはないので、今後は返信しません。」

この一文を送ったら、以後は返さないと決めておきます。伝え方そのものに迷う場合は不倫相手への別れのメッセージの文例、連絡手段ごとの断ち方は不倫相手との別れ方と連絡の断ち方で整理しています。

一方で、自分の中に「本当は別れたくない」気持ちが残っていて、相手の言葉に揺れてしまう場合もあります。その揺れを相手のせいにしているうちは、段階1から抜け出しにくくなります。揺れの正体を書き出す方法は不倫がやめられない心理で扱っています。

脅し・つきまといが始まったら:記録を残して警察に相談する

段階2・3に入ったら、相手を説得することより、起きたことを記録して相談先に見せられる形にすることが役に立ちます。警察に相談するときも、弁護士に相談するときも、日付の入った記録があると状況が伝わりやすくなります。

記録は、次の項目を1件ずつ書き足していく形が使いやすいです。

項目 書くこと・残すもの
日時 何月何日の何時ごろか
手段 電話、LINEなどのメッセージ、SNS、手紙、待ち伏せ、訪問
内容 相手の言葉をそのまま書く。「ばらす」「死ぬ」などの言葉は省略しない
証拠 スクリーンショット(日時と相手のアカウント名が入るように)、着信履歴、写真、届いた物
周りの人 一緒にいた人、見ていた人
自分の状態 怖くて外出できなかった、眠れなかった、けがをした(受診したら記録を残す)

スクリーンショットはスマホの中だけに置かず、別の保存先にも写しておくと、端末をなくしたときにも残ります。

ストーカー規制法2条は、恋愛感情やそれが満たされなかった恨みの感情を満たす目的で行う、待ち伏せや押しかけ、面会の要求、拒まれたのに連続して電話やメッセージを送ること、名誉を害することを告げることなどを「つきまとい等」と定めています。同法4条にもとづき警察本部長や警察署長が「繰り返してはならない」と警告でき、2025年12月30日からは被害者の申出がなくても警察の判断(職権)で警告できるようになりました。5条にもとづく都道府県公安委員会の禁止命令等は効力が1年で、必要があれば延長されます。

つきまとい等を繰り返すストーカー行為には1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、禁止命令等に違反したストーカー行為には2年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金が定められています(18条・19条)。相手の行動がこれに当たるかを自分で判断する必要はありません。警察庁によると、2025年(令和7年)のストーカー事案の相談等件数は22,881件で、被害者と加害者の関係では交際相手(元交際相手を含む)が38.9%と最も多くなっています。

警察への相談の準備と、警告・禁止命令の流れは別れた不倫相手のストーカー行為に悩んだらと#9110で警察に相談できることで詳しく扱っています。

「家族や会社にばらす」「お金を払え」と言われたとき

別れを拒む相手が使いやすいのが、「配偶者に全部話す」「会社に言う」「別れるならお金を払え」という言葉です。こうした言葉には、その場で返事をしないことが一番の対処です。言い返すと、やり取りが続き、こちらの言葉も相手の手元に残ります。

刑法は、相手の名誉などに害を加えると告げて脅すこと(222条の脅迫)や、脅してお金などを出させること(249条の恐喝)を罪として定めています。相手の言葉がこれに当たるかは事実関係しだいなので、「犯罪だ」と相手に言い返すのではなく、保存した記録を持って警察や弁護士に相談してください。

言われたこと してはいけない反応 代わりにすること
「配偶者にばらす」 慌てて会う約束をする、相手の言いなりになる 記録を残す。配偶者にどう向き合うかは、自分で考える時間を取る
「会社に言う」 職場で相手と二人で話す 記録を残す。職場への影響は弁護士に相談する
「お金を払え」「手切れ金を」 その場で金額を約束する、振り込む 約束せず保存し、警察・弁護士に相談する
「写真や動画を広める」 削除を頼み込む、条件をのむ 保存して警察へ。性的な画像なら性犯罪被害相談電話 #8103(24時間・通話無料。都道府県警察が運営)

性的な画像を撮影された人が特定できる形で不特定または多数に提供することは、私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律3条で罰則の対象になっています。広められる前でも相談できます。詳しくはリベンジポルノの被害・脅しにあったときの相談先と「会社にばらす」と言われたときの対応を読んでください。

脅しが続く中で、「いっそ自分から配偶者に打ち明けたほうがよいのでは」と考える人もいます。打ち明けるかどうかは、相手の脅しに押されて決めるのではなく、家庭のこれからを含めて考えることです。打ち明けた後の流れは不倫がバレたときにすることで整理しています。

別れた後も身を守るための準備

相手の行動が激しいときは、別れを伝えた後の生活にも備えておきます。次のチェックリストのうち、当てはまるものから手をつけてください。

  • 信頼できる人に、相手の名前と状況、記録の保存先を伝えておく
  • 通勤や帰宅の道順・時間を変え、相手が待っていそうな場所を避ける
  • 自宅の鍵を相手に渡していたら、返してもらうか鍵の交換を考える
  • 共有していたアカウントのパスワードを変え、位置情報の共有を切る
  • 職場に来られるおそれがあれば、上司や総務に相談する範囲を決めておく

同居していた相手の場合は、配偶者暴力防止法の対象になることがあります。同法は、生活の本拠を共にする交際をしている(していた)相手からの暴力にも、配偶者からの暴力についての規定を準用しています(28条の2)。相談先はDV相談+(0120-279-889)や、近くの配偶者暴力相談支援センターにつながるDV相談ナビ(#8008)です。

引っ越しをして新しい住所を知られたくない場合は、住民票の写しなどの交付を加害者側に制限する「DV等支援措置」があります。総務省によると、ストーカー行為等の被害者も対象で、原則として警察などの相談機関に相談してから市区町村に申し出ます。支援の期間は1年で、終了の1か月前から延長を申し出られます。延長を忘れると切れてしまうので、手帳に書いておいてください。

別れてくれない相手と向き合う日々は、それだけで心をすり減らします。自分を責める気持ちが強いときや、眠れない日が続くときは、不倫の別れがつらいときの気持ちの整理と相談先も読んでください。安全が守られてはじめて、これからのことを落ち着いて考えられるようになります。

よくある質問

Q. 不倫をしていた自分が、警察に相談してもよいのでしょうか?

相談してかまいません。ストーカー規制法3条は「何人も」つきまとい等をして相手に不安を覚えさせてはならないと定めており、相談する人がどんな関係にあったかで対象を分けていません。家族に知られるのが心配なら、相談の最初に「家族には知られたくない」と伝え、今後の連絡の方法を相談先と決めておきます。

Q. お金を払えば、相手は別れてくれるでしょうか?

別れてもらうためにお金を払っても、要求がそれで終わるとは限りません。「払わないなら家族に話す」と言われて払う形は、相手の要求を受け入れた前例にもなります。お金の話が出たら、その場で約束せず、やり取りを保存して弁護士や警察に相談してから決めてください。

Q. 相手から「死ぬ」と言われて、別れを撤回しそうです。

相手の命が心配なときは、自分が一人で駆けつけて説得するより、危険が迫っていれば110番に通報するほうが相手の安全にもつながります。撤回するかどうかは、その場の言葉で決めないでください。自分自身もつらくて眠れないときは、[不倫がやめられない心理の整理と助けの借り方](/furin-shinri/)にある相談先を使ってください。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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